Here And Now (Third Wave, The)

コンピ Trip On Me より。 The Third Wave はアメリカ系フィリピン人の 5 姉妹によるボーカルグループ。 本当に 5 姉妹なのかは謎ですけれど、まぁジャクソン家の例もあるし本当なんだということにして(別に疑っていないんだからねっ!)、1970 年にシングルとアルバムとをリリースしてデビュー・・・して消えたらしいです。

大勢姉妹によるボーカルグループというと、私なんぞで言えばついついバイーアが産んだ Quarteto em Cy を連想してしまう(こちらは名前のとおり 4 姉妹です)のですが、そのへんの線を狙ったのかと思うところ。 っていうかこのグループがすごいのは、アレンジャーとしてあの George Duke が関わっていること。 ただ、George Duke らしさが滲み出ているかというと、私はそんなんにも思わず、きっちりまとめ上げたソフトロックのアルバムができました、っていうところを評価したいです。

こういうグループであったりジャンルにありがちな「収録曲にカバー多め」はこのさい良しとしておきたいです。 ビートルズのカバーはもっとさておいて、なんと Classic IV のカバーをしているところがなんとも渋好み。 そしてこの他、2 曲のオリジナルが収録されていて、1 曲めでいきなりこんな風に MPB 的展開を見せちゃうからいよいよ期待しちゃうイケナイ曲 Waves Lament はグループのクレジットとなっており、9 曲目である Don’t Ever Go はグループのひとりであるところの Regine Ente のクレジット。 なんか聴いたような曲であり、ほんとにオリジナルなの?って勘ぐってしまうけど・・・今回そんなのばっかりで恐縮ですが・・・歌がいいので全部許します。 アルバム未収録のシングルも含めた完全盤を出してほしいなぁ。

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