Live At Expo ’70 (Sergio Mendes & Brasil ’66)

セルジオ・メンデス率いるポップ・ボッサ・グループ、セルジオ・メンデス&ブラジル`66の1970年の大阪万国博覧会でのライヴ音源を収録したアルバム。

A&M のカタログにあるように、大阪万博だっていうんで日本独自発売盤だったのではなかったことを今更ながらに知るも、CD再発は日本のみという。 そのCD化は 2002 年と 2006 年の 2 回のみで、残念ながらそれ以降はなく、よって入手困難なアイテムだとは言えそう。 しかも 2006 年の再発は同年のアルバム Timeless のリリースを記念してということで、っていうか Timeless ってそんなに前だったのか、15 年も前だったのかと、そっちに驚いてしまったのでもあり。

実際に聴いてみると、セルメンご本人がたいへんに味わい深いジャズピアニストだと知るほか、これが重要なんですけど案外に荒っぽい。 女性コーラス二人(といっても実質は Lani Hall)の美しいハーモニーが持ち味の Brasil ’66 ではありますけれども、コントロールできるのはスタジオ録音のみで、やっぱりステージ上ともなるとメンバーそれぞれがゴイゴイとテンション上げ、Lani Hall も Karen Philipp もヤンキーガールなんだよねってことがよくわかります。 これが Janis Hansen だったらどうだったかと思いつつ、そもそも 1970 年っていうのはディスコグラフィー的にはどのあたりなんだと調べてみますと、Ye-Me-Le と Stillness の間になるんですねリリース的には。 Stillness って Brasil ’66 としてはラストアルバムですから、もう活動期としては最終カーブを曲がったくらいの頃ですから。

正直申し上げて相当なファンならばいざしらず、ちょっと聴いてみようかなっていう程度ならば(あればですけど)ストリーミングとか、再再発を待つくらいでいいんじゃないかって思います。 あたし、スタジオ盤を聴き直して中性に戻しましたもの。 貴重なライブ盤だよ、っていうところが落とし所なんじゃないかなぁ。

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