Out of Reach (2014 Remastered)

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このアルバムについては10年前にもエントリーしているんですけど、去年リマスター盤がリリースされるっていうんで虎視眈々と待ち、その実放置していたというていたらくではありましたが結局は買い求め、聴いているのであります聴き直しているのであります。

それまでと同様に Harvest(英EMI傘下のレーベル)から1978年にリリースされたものの、失敗作だということで(その後の)本家 Spoon からはリリースされず、っていうかカタログに入れてもらえず、1988年に Thunderbolt というリイシューレーベルで CD 化されたものを私は入手したんですが、そういう経緯だからなのかこれ、盤起こしでしかもたしかスクラッチノイズどころか1箇所だけ針飛びを起こしていたような気がし、オリジナルマスターからリマスタリングされたものが出たら絶対に買うんだと決めていたんですよね。

結果今回国内リリースされたものはオリジナルマスターからのリマスタリングかどうかはわからないものの、盤起こしではなく、それだけで買ってよかったと思うくらいにちょっと病んでるファンで申し訳ないんですけど、ちょっと気になるのがコピーライト。 ジャケットには ©2007 とあり、盤には ©2013 とあります。

Discogs で調べてみても、2007年近辺で Spoon からリリースされた形跡はなく、Spoon からのリリースは 2014年からであります。 かつ、CDの裏ジャケットが如何にもスキャンした雑なレイアウトなのが気になり調べてみると、同じく 2014年に Spoon からリリースされた LP の裏ジャケットなんでですよね。 ということでこれは 2014年版のリマスター盤だということでいいみたいです。

リマスターされたものとはいえ演奏内容に違いはありませんのでアレなんですが、こうやって聴き直してみると明らかにカンであり、特にギターの音色なんかして Michael Karoli 以外の何者でもないですよね。 Rosko Gee のベースもまったく悪くなく、要するに Rebop Kwaku Baah のソロアルバムに Holger Czukay 以外のカンが総勢で寄ってたかって録音に参加したもんだと思えばいいんじゃないでしょうか。 オリジナルのミックスは(今回しっかり読んで驚いたんですけど)Conny Planck で、そんなん悪いわけないじゃんって話なんですよ。

これがカタログ落ちするんだったら次のラストアルバムもそうすればよかったのに、って今になると、こうやってリマスター盤を聴くと思うのではありました。