中山秀幸(写真家)死去

16日午前8時13分死去。 日付が変わる直前、その旨パートナーの広美さんからメールを貰う。

最後にあったのは今年でした。 そう、今年会えたなぁと今でも感慨深く思うのは、氏が大病を患っていたから。 便りの無いのは良い便りだと思うのと、去年は我々家族も美篶に引越して、中山さんとぐっとお近づきになれちゃうなー、気合い入れれば一緒に酒飲んでも歩いて帰れるなーって思っていたので没交渉になっていたし、まさか大病だとは知らないし相変わらず多忙なんだろうなぁと思ってたんです。

今年の年賀状には、痩せこけてしまった氏の姿があった。 ショックのあまり、しばらくは電話ができなかった。 それでも仕事にかこつけて電話してみると、氏は仕事に撮影に出ている(?)との事で広美さんと簡単に下世話話。

...もういいか。 それからウチに遊びに来てくれたんです。 家族みんなで。 で、ウチの家族みんなと中山さんの家族みんながご対面で、とても健康的な昼下がりを過ごしたんです。

葬儀は明日。 10/19。 正午より高遠のグレース虹のホールにて。 合掌。

(プロフィールより転載)

仙丈ヶ岳から朝日が昇り、西駒ヶ岳に日が沈む伊那谷の美篶というところに住んでいます。桜の名所、高遠にも近く四季折々に美しいところです。撮影の 中心は南アルプスと南米アンデス山脈ですが、アンデスは大きくまだまだこれからといったところです。南アルプス・アンデス・中央アルプスの写真を中心に地 元の祭りや食などの情報を発信していきます。

1961年: 長野県伊那市に生まれる
1981年: 中央・南アルプスを中心に登山を始める
1986年: 山の魅力を写真で表現するため創作活動を開始する
2001年: フリーランスとして独立。創作活動に専念する
半年かけてアンデス山脈を撮影(ペルー・ボリビア・チリ・アルゼンチン)
信濃毎日新聞に「南米夫婦旅」をライブで連載(9回)
2002年: 写真展「南米アンデス山脈」、「アンデスの空・風・大地」を開催
2003年: ペルーアンデスを取材する(6・7・8月)
2005年: ボリビアアンデスを取材する(6・7月)
2007年: チリパタゴニアを取材する(4月)


追記:上記プロフィールは2007年までのもの。

葬儀に伺いました。 沢山の参列があり、故人も浮かばれるのではないかと思いました。実は私、遺影を目の当たりにし、喪主の広美さんにお会いできたにも関わらず、全く実感がわいていません。 全く実感がわかないんです。

ただ、広美さんはさすが故人のパートナーであったと会場で溜飲を下げました。 そこには作品が展示されていたんです。 よくぞ時間を割いてあんな場を設けたと、そこで広美さんには申し上げなかった代わりにここで書いている次第です。

故人は私にとってはカメラについてあれこれ教えを頂戴する立場ではあったんですけど、様々な思い出を紐解いてみると...どうなんだろう...親友ではなかった。 けだしよくある知人でもなかったけど他人では当然なかった。 とても不思議な関係でありました。 酒を酌み交わした仲ではあったけど呑み友達...でもなかった。

私は長男です。 そんな私は恐らく、「兄」の存在を彼に求めていたのかも知れなかったと、やや不躾なれど思っているところです。