Ujima そして Anglo Saxon Brown を前身としたバンドが Silk なんですが、Silk というバンド名はそれこそ数限りなくありそうなので(当ブログ的には Prelude から 2 枚のアルバムを出した Silk が挙げられまして、これも全然いい!)、元 Anglo Saxon Brown だとかルーツは Ujima とか、ほんとややこしい。
Anglo Saxon Brown の唯一作が 1976 年のリリースで、本作は 1979 年に PIR からのリリース。 さすがに 1979 年ともなりますとそのディスコっぷりも成熟しきりなんでありまして、形態がバンドですからグルーヴにも磨きがかかって Anglo Saxon Brown よりも好きかもしれません。 相変わらず紅一点 Debra Henry のボーカルもチャーミングだし。
なんでこうもまたこの人たちは 1 グループ 1 アルバムを突き通すかなぁという不満がないこともなく、そういう面から言っても Anglo Saxon Brown と合わせて聴くのが吉でありますなぁ。 あ、あと個人個人でボートラとして Ujima の I'm Not Ready もお忘れなくっ!
昨年のSONY『NEW STANDARD OF PHILADELPHIA』シリーズ第4弾のなかでも一際輝きを放っていたフィリー裏名盤の代表作ともいえるSILK『MIDNIGHT DANCER』が ボーナスを加えて海外初CD化! 裏名盤や初CD化が並んでいたSONY『NEW STANDARD OF PHILADELPHIA』第4弾の中でも最も注目を浴びていた一枚。「I'm Not Ready」他、レア・シングルが人気のUJIMA、そしてATLANTICにアルバムを残したANGLO SAXON BROWNを前身に持つ、(PRELUDEレーベルではない方の)SILK(シルク)唯一のアルバムが限定仕様ではない通常のフォーマットでようやくリイシューされます! メンバーは楽器隊を含む7人組ヴォーカル&インスト・グループで、フィリーらしい流麗なミディアム~アップに加わったファンキーな乗りとUJIMA後期に加入した女性ヴォーカルDEBRA HENRYのパワフルな歌声が持ち味。曲によっては厚みのある男性コーラスが加わってグループ的妙味もあり、未CD化時代にフィリー云々ではなく幅広いリスナーからリイシュー希望があったことも充分納得の内容。アップはやはり後期フィリー・クラシックの「Midnight Dancer」、スロウでは哀愁溢れる「I Can't Stop」が飛びぬけておりますが、全曲総じてレベルが高く、後期フィリーの底力をまざまざと感じさせてくれます。 ここ20年来、なかなか見つけられないファンも多く、その内容の素晴らしさに噂が大きく先行していた感のあるアルバム。昨年の初CD化でひとまず溜飲を下げたリスナーも多くいたかと思いますが、このような名作はやはり常々手に入れられる状況でいてほしいもの。紙ジャケを買い逃した愛好家は勿論、これからフィリーを聴こうとしているリスナーもぜひ!