Jean Carn というとフィリー・ソウルの代表的な歌い手さんである他にも、そもそも Doug Carn の奥さんでもあってそれ経由でデビューしていたのだそうで知らなんだ。 離婚していたというのも知らなくて、なんで元の Perkins 姓に戻さなかったんだろうとか余計なことを考えるのはやめにして、姓をどうこうの前に名前のほうを Jean Carne にしたのはどうなんだっていうのもさておいて、Jean Carne になってからも嫌いじゃないんですけど、やっぱり Jean Carn 時代がいい。 PIR -> TSOP -> Motown というすごいレーベルの渡り歩きで、さすがフィリー・ソウルの姉御様。
なにしろ PIR 時代の 3 枚がよくて、そのなかでもデビューアルバムである本作(1976年)は私にとって他のアルバムより群を抜いてインパクトが強いです。 声域がえらいあるとかで話題になる彼女ですが、後期になるとその声域を「売り」にしてキンキン耳障りに感じないこともないんですけど、ここでは無理と抑えているのかそれが逆に効果的であり、そもそもこれまでにキャリアが形作られてきているのは承知の上で申し上げますと、ソロデビューの時点でピークに達していたのではないかと思うくらいの堂々っぷりなんですよね。
ちなみに 2nd (1978) の最後で You Light Up My Life のカバーをしているんですけど、その歌いっぷりの余裕っぷりが末恐ろしいです。