About Love (Gladys Knight & The Pips)

Gladys Knight はソロであったり、The Pips は単独であったりするのがどうしても気に食わない。 やっぱりここは Gladys Knight & The Pips じゃないとならない。 というのが私の持論なわりには案外知らなかったりもするその経歴で、そもそも 1961 年のデビューっていうのにも驚いた(すげー昔じゃん)のですけれども、

7歳のときにのど自慢大会で優勝したのをきっかけに、兄弟といとことでピップスを結成する。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%88

あ、Pips って兄弟従兄弟だったの!?そうなの!?っていうくらいに知らないのと謝ります。 ごめんください。

なにしろ迫力がありすぎて他を寄せ付けない Gladys Knight さん。 「愛のハーモニー」でもどえらいことになっており、前半の(歌ってないところでの)スティービー!スティービー!って上目遣いで見つめる君と圧巻のボーカルの君って別人ですよね?っていうくらいのわけのわからないギャップに私は度肝を抜かれ、今でも抜かれっぱなしなのではありました。

それはさておき全体を通せば Imagination (1973) か Claudine (1974) あたりに落ち着くところであろうおすすめアルバムではありますが、ここはひとつ隠し玉的な、しかも案外に期間の短い「ディスコ期」から堂々本作品をおすすめするところです。

1977 年リリースの Still Together で突如として始まったディスコ期。 順調に行くかと想いきや次のアルバムではそんな空気を微塵も感じさせなくなり、ついでに Buddah からも離脱してしまい(された?)、グループとしては 2 年のブランクを経て 1980 年、Columbia から満を持して発表したのが本作品ではありますが、Still Together で今にも踊りだしそうな勢いであったのを、今作ではとうとうステップ踏んじゃった!的なオチに持っていくところに芸人としての力量があらわれるところですけれども、内容もあれこれあれこれやってくださいまして、それでもディスコから始まってこれまでの路線をこれまた随分とアーバンに展開してくれちゃってます。 そういう聴きどころ満載なところからしても、私としてはこれがベストワンなんじゃないかって思うんですよね。

ただ残念なのがこの時点で 80 年代に入ってしまっていたこと。 この後、見事に時代の波に呑まれてるんですよね。 だからこそ 1980 年に About Love をリリースしててくれてありがとうって思いもするんです。

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