Jazz Meets India (Irene Schweizer Trio)

オリジナル盤を見ればわかるとおり、Irene Schweizer Trio の単独作ではないので、オムニバスっていう扱いが正しいのかも。 1967 年に SABA (Schwarzwälder Apparate BauAnstalt) というジャズ系のレーベルからリリースされたこのアルバムは、聴くところによると「世界各地の民族音楽とジャズの競演(Jazz Meets the World)」的なものらしく、その点で言えば「インド版」といったところか。 いくらビートルズが先鞭をつけたにせよ、この頃っていったらインド音楽ってなんじゃらほいみたいな、なんか得体の知れない楽器やら旋律やらで、そりゃサイケへの親和性は抜群であったとしても、ジャズで・・・ってどうなのよって多少身構えるところではあります。

でもご安心を。 ジャズっていってもフリー・ジャズですから。 得体の知れなさでいえば勝ってますからフリージャズのほうが。 40 分弱、よってたかってやりたい放題なのをインド組のみなさんのおかげを持って成立できている不可解さがこのアルバムの聴きどころかもしれません。

そうはいえなんでこのアルバムを知ったのかっていう話ですけれども、ベースに Uli Trepte、ドラム(と作曲)に Mani Neumeier のクレジットがあるんですよね。 そう、Guru Guru の結成前の演奏が聴けるんですよ。 そもそもバンド以前に Mani Neumeier はジャズドラマー、しかもフリージャズのドラマーとして名を馳せ・・・みたいな感じで、初期ジャーマン・ロックのみなさんはジャズとかクラシック畑から引っ越してきた人が多くて、という説明がここにきてやっと溜飲を下げさせるのでありました。 1940 年うまれのマニ御大、この時点で三十路前。 やりたい放題叩いちゃってからにして。

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