差別と弾圧の事件史(筒井功)

前に時代小説の中で、吉原は傀儡子が由来だという大胆な説を取り入れるのを読んで、そういえば山窩も機嫌は傀儡子だという説を唱えた人がいたなぁと思い出し、著者の最新作を読んでみたのでありました。 それがこれ。

被差別民を中心に差別を受けた十三の事件の真相を追う。的ヶ浜事件、福田村売薬商殺し、洞村移住強要事件、オール・ロマンス事件など

なぜ「洞」集落は父祖の地を追われなければならなかったのか。なぜ香川県から出てきた薬の行商人たちは惨殺されねばならなかったのか。歴史上、差別と被差別にかかわる十二の事件を検証する。

私は足立区生まれなので以下略。 それにししてもあとがきの(文中「これら」とは差別と弾圧に関わる事件を指す)、

書きおわってみて、これらを引き起こしたのは、単なる差別意識というより群集心理ではなかったかとの思いが強く残った。

我が国の昔を点検するよりも、お隣の国の現在なんかを見れば群衆意識の恐ろしさはわかるというものです。 私自身、傀儡子であったり山窩であったりの差別についてが発端でこの書籍を読み始めたんですけれど、それよりもおぞましい(被差別の人々をおぞましいといってるのではありません)この「群集心理」というものにぶち当たってしまい、正直困惑しています。

にしても、いろんな差別があった、と。 それをまずは知り直したかったところです。 上記のとおりで被差別部落だったり朝鮮人差別だったりは日常であったわけですけれど、アイヌであったり山窩であったりというのはよくは知らなかった。

著者の他の著作も読んでみます。


%d人のブロガーが「いいね」をつけました。