復活の日

小松左京の同名SF小説を原作に、深作欣二監督が映画化したSFスペクタクルのデジタル・リマスター版。研究所から盗まれた猛毒ウイルスが世界中に拡散し、生存者は南極に残された863人のみに。さらに核ミサイルの発射を誘発する地震が起こり…。

角川映画はこの作品で大作路線をやめたんだそうな。 んでもって第2黄金期であるアイドルによるプログラムピクチャ路線に走るのでありまして、まぁなんというか物事はおもしろく転がるもんなんだなぁって。 ときに1980年。

なにせ南極ロケなんていうすんごい事をしてのけちゃった上に、ほんのちょっとのシーンのためにマチュピチュでのロケまでやっちゃうんですから、大作主義もここに極まれり、って話で、そんなもんいくら金を注ぎ込んだって足りないですよね。 なんや配給収入が24億円だったものの、制作費が25億円だったとかで。

金をかけた割には内容は決して誉められたものではなく、異様なくらいの豪華キャストで、なぜか(と当時は当然思うと思うけど)深作欣二で、申し分のないところなんだけど、結果は残念という。 なんか前にも鳴り物入りで公開されたけどアレだった、っていうのがありましたが、それを連想しちゃいます。

ただ唯一評価したいのが、ラストの方の「遅かった」っていうところ。 普通だったらここは「間に合った」となるんだけど、見事に裏切って「遅かった」んですよ。 思い切った展開だなぁって。

ただ、そのおかげで最後はダラダラ流れていくんですけども。