パッチギ!

2作あるから(知らなかった)続けて観たほうがいいよと教えられ、休日の午後、続けて観るの巻。 なるほど、これは2作続けて観るべき映画でありましょな。

『ゲロッパ!』の井筒和幸監督が、若者たちの恋と喧嘩を軸に、日本と朝鮮の深い溝とそれを乗り越える前向きな力を問う屈指の傑作青春映画。1968年の京都、高校2年の康介(塩谷瞬)はかねがね敵対する朝鮮高校に親善サッカー試合の交渉をするはめに。しかし訪れた朝鮮高校で彼は、音楽室でフルートを吹くキョンジャ(沢尻エリカ)に一目ぼれし、彼女と仲良くなりたい一心で、『イムジン河』の歌をギターで覚えるが……。
ベースは国籍の違いによる日本版『ロミオとジュリエット』だが、その実二国間のさまざまな世代が織り成すエネルギッシュな群集劇として見事に屹立。また深刻な問題に真正面から取り組みつつも、あくまでもにぎやかでコミカルに進むテイストからは、井筒監督ならではの人間讃歌がうかがえよう。娯楽を機軸に、観る者の意識を啓蒙させ向上させえる、これぞ真のエンタテインメントと断言したい。なおパッチギとはハングル語で“頭突き”のこと。“突き破る”“乗り越える”という意味もある。

井筒和幸監督の代表作となった前作。舞台を京都から6年後の東京に移したこの続編では、アンソンとキョンジャの兄妹が「命」を巡ってさらなる試練に立たされる。難病の息子を治療するために東京へ引っ越してきた一家だが、若き父のアンソンは闇取引で治療費を稼ぐしかない。一方、妹のキャンジャはスカウトされて芸能界入り。在日である事実を隠し、持ち前の負けん気を活かして大作映画のヒロインへと昇りつめていく。
メインキャストは前作から一新。アンソン役の井坂俊哉は元サッカー選手だけあって、ケンカの場面もダイナミックに肉体を躍動させる。そんな彼以上にすばらしいのは、キャンジャ役に抜擢された中村ゆり。今回最も泣ける場面は彼女が一身で担い、そこでの気丈な演技は忘れがたい印象を残す。ただ、兄妹の父が体験した第2次大戦での悲劇も重なり、おなじみの曲「イムジン河」も流れるわりに、感動の度合いでは前作に及ばないかもしれない。それ以上にインパクトがあるのが、背景となった70年代の風俗で、とくにキョンジャの目を通した芸能界の舞台裏が面白い。「アイドル水中水着大会」での騎馬戦“ポロリ”など、ある世代には必見のシーンが満載なのだ。

1作目では真木よう子、2作目では中村ゆり。 これだけ書いてこのエントリーを終わらせたい。 中村ゆりに関してはさておき、真木よう子はもうあなた、くるくるパーマから普通の格好、んで看護婦姿ですよ。 なんですこのコスプレ大会。 逆にちょっと笑っちゃった。

と、それはさておき、この映画はやれ共和国よりだ反日だって言われてたそうですけど、そんなもん簡単な話で、これらは共和国よりで反日の映画なんだと事前に刷り込ませてから観ればいいだけの話であります。 そうすれば「いるぼんさらむぅ・・・」ですもの。 またはちょっと譲って、これは在日北朝鮮人の視線からみた映画なんだと。 それでいいじゃん。

ところでどうしても同時代ということで「ガキ帝国」と比較してしまうところではあります。 狙ったのかどうか、ガキ帝国での大阪、パッチギ!での京都と東京と、舞台をスライドさせながらの製作でありまして、直接の比較は難しいのかもしれませんけれども、そういうのは一切合切無視して、この監督の作る映画っていうのは、まず先にエンターテイメントなんだなぁって事。 在日というテーマではありますけど、そんなに重く(2作目では無理に重くさせてる)ならず、意外に楽に観られるんですよね。 真木よう子かわいいし。

1作目の冒頭のバンドはサイクロンズだそうで。 そうそう、キャストが意外に意外なんですよね。 監督はなんかしらの預言者ですか?

2作目のLove&Peaceは、1作目の特典映像という感じ。 本編見ずに特典映像を見る人は少ないと思いますし、見たところでよくわからないだろうと。 そういうのを先に観たとしてどうなんだって。 だもんで、これは2作を順番に続けて観るべきなんだなぁと納得したのではありました。 だもんで2作目については映画としてどうなのか評価できないです。