青春デンデケデケデケ

当ブログのエントリー的には、先にこっちを観てその後にGo GO 70sを観たんですけど、奇しくもこの日はバンド物を立て続けに観たのではありました。

ときは60年代後半、四国は香川の観音寺町が舞台だ。ベンチャーズの『パイプライン』に天啓を受けた高校生の「僕」(林泰文)が、仲間とロックバンドを結成し、情熱を燃やし続ける姿をほのぼのと、そしてノスタルジックに描いた青春映画の快作である。
原作は第105回直木賞を受賞した、芦原すなおの同名小説だ。男の子の繊細な純情を軽やかに描く手腕は、大林宣彦監督作品ならではの味わいである。また、彼にはめずらしく特定のマドンナを設けずにドラマが進められるが、それでも大林映画の常連である柴山智加などの女の子が登場すると、にわかに画面が華やぐのがおもしろい。
お寺の息子でバンドのメンバーの1人を好演した大森嘉之が、その年の新人賞を総なめした。また、浅野忠信がバンドのメンバーの一員として出演している。

大林宣彦監督作品は、ノスタルジックな感傷に浸りたくないとき(仕事が忙しいとか)は観たくなくて、前回観たのから数え・・・きれない程間が空いてしまったのですが、お盆休みマジックなんですねぇ、観たんですねぇ。

そいえばこの映画にはお馴染みの「マドンナ」役の人がでてこない。 基本男子高校生4人(と、しーさん)が延々出てきて、共学の高校ですんで女生徒もたーくさん出るよ、という体裁なんであります。 大林宣彦作品には珍しいですねぇ。 でもね、常連さんの柴山智加さんが出てきますから。 海水浴デートのシーンで出てきますからね。 このシーンの瞬間「あぁ大林宣彦監督作品!」って涙流してもいいんだぞぅ?

セリフ回しが観音寺弁というもの新鮮でいいです。 特に柴山智加さんがね!(2度め) 女生徒の観音寺弁が可愛いんですよ。 伊那谷の方言とはやっぱり違いますよね(あたりまえだろう)

ストーリーは特段すごいものではなくて、「電気的啓示」を受けた主人公が同級生とバンドを組むというもので、バンドとしてのゴール地点は文化祭、っていうね。 あーもうー青春そのものですよ。 ちょっと思い出してしまうことがございますとも。 いやそれはさておいて、青春ですんでね、バンドやってると女の子がよってきますんでね(よってこないこともありますけどね)、わいわいがやがやとなるんですよ。 そのへんを惜しみなく映画にしているんですよね。 あー原作読んでいないんですけど、読んでみたいですねぇ。

カット回しが異様に早いのがよくて、例えば主人公が白井と出会って、バンドだバンドだと盛り上がるまでのシーン。 ばしばしカット(であり会話)を繋いでいくんです。 かと思えば、普通な展開ではあるんですけど、えーっと主人公の受験日前日のシーン。 思い出の場所を巡礼するところ。 余計な台詞や回想を交えないで淡々と撮ってるんです。 これがすごく切ない気分にさせられるんですよね。

あ、尾美としのりも出ますよ。 大林宣彦監督作品ですからね。 ←これが目当てだった