王子狐火殺人事件―耳袋秘帖

王子の扇屋で祝言をあげる直前の花嫁が失踪。しばらくして装束榎のそばで、狐面をつけて胸を血で染めた別の若い花嫁装束の女の死体が見つかる。ほどなく、 江戸の各地でも同じような殺しが―。栗田と坂巻の名コンビが帰ってきた!南町奉行・根岸肥前守が江戸の怪異を解き明かす「耳袋秘帖」殺人事件シリーズ、い よいよ再開。

だから「妖談」の冠がなくなったのだろうか。 「殺人事件」シリーズになったのだろうか。 どっちにしてもそういう大人の事情ちっくなのはいいやっていうところで耳袋秘帖の新作であります。

・・・力丸さんが出ない。 そういえばこれ、当事者が女性で占められているので、そのバランスを考えたんでしょうか。 力丸姐さんどころか しめ さんすらろくに出ない。 解決する方は男ばっかの大水泳大会。

それにしても相変わらずにおもしろい。 途中多少の中だるみがあったものの、後半は一気に加速し、とんでもない結末を迎えます。

なお次作「佃島渡し船殺人事件」は秋に刊行予定だそうでぃす。