地球爆破作戦

冷戦時のアメリカ。国防ミサイルシステムの要として導入されたスーパーコンピューター「コロッサス」は素晴らしい自己進化を遂げるが、やがてソビエトにも自分同様のスーパーコンピューター「ガーディアン」の存在を発見する。二機はある目標の下、互いに情報交換を始めてしまう。やがて、互いの国防機密の漏洩を恐れた大統領、書記長はコロッサスたちの回線を切断するが・・・。
後のSF映画のモデルとなった伝説の作品。斬新な作品内容はその後、SF映画界に様々な形で大きな影響を残すことになった。

これで1970年、今から40年も昔の映画なのか、と驚きをもって見てしまった映画。 そりゃ40年前だもんで「手帳にメモするかよ!」「紙マニュアルかよ!」とかつっこめるかも知れませんけど、そりゃ不毛な話でありまして、そんなもん当時は当然じゃんっていう。 なにせARPANETが前年ですもん。 40年経ってやっとこさiPadですもん。 なのに40年前にこの映画ですよ。 すごいことであります。

テクノロジーについて現在と比較するのは全くの不毛である事を再認識した上でこの映画を観たとしても、差し引き余りあるものがあるのがこの映画のすごいところ。 B級好きな私には、B級らしさが希薄なところがいいんだかわるいんだかではありますけれど、寓話としての出来栄えがとても先進的なんです。

起動していきなり劇的な進化を遂げちゃうんで一気に見入ってしまい、かつ救いようのない結末で終わるので、観た後に不思議な間隔を残します。 コロッサスに支配されそうになる主人公に思いっきり従順になる周辺(というか米露)、という構図がちょっとコミカルでありますが、一方では反抗を試みた科学者へのコロッサスの報復が人間の手による銃殺という形で行われる不条理さが不気味であります。

吹替版も豪華っぽいのでそっちでも観てみようか・・・