星を見る

割礼の新作。 最近の車内でのヘビーローテーション。

「リボンの騎士」が兎に角圧倒ですけど、アルバムタイトルの「星を見る」も古い曲、これも素晴らしい。 両方ともビデオに収録された曲なので私にとっては聴き馴染みの深い曲でありますし、好きな曲なんです。 あー割礼の長い曲は本当にいい。

ちなみに私にとって割礼のベストは「ゲーペーウー」のウルトラスローテンポ版であります。 LIVE9091でしかそれを知らないのですけど、いつの日にかこれのスタジオ録音版がリリースされればなぁと思うところ。

83年結成、今年27周年を迎えるジャパニーズ・オリジナルサイケデリック・パンクバンド割礼の新作はバンド史上最強の布陣といわれる現メンバーによりレコーディング、2003年リリースの「セカイノマヒル」以来7年ぶりの6thアルバムとなる。

ファンの間で正式なアルバムテイクを待ち望む声が多かったあの「リボンの騎士(B song judge)」をとうとう収録。この15分間におよぶ怒涛のダークサイケナンバーで幕を開ける本作は現在の4人編成になって初めてのアルバム。ツインギターの完璧なアンサンブルによる超スローテンポの楽曲群は、決してバラードにあらず。生き急ぐ現代人のリズムを完全に崩壊させ、まるで胎内回帰させられるかのようなヘヴィなフィードバックノイズ、そして随所でスプリング・リヴァーブに乗ってトリッキーにさえ響くパキンパキンのクリーントーンギターサウンド、覚醒とは正にこの音の事ではないだろうか。「ルシアル」の後半6分間のソロは特に圧巻、めまいすら起こるこのエンディングで完全にリスナーの体感時空は狂ってしまうだろう。とは言え、基本は宍戸が綴る「歌」を軸としたサイケデリックロックの超大作である。
54分間の覚醒盤、今こそ聴くべき時間。