花世の立春 – 新・御宿かわせみ

花嫁修業には目もくれなかった花世が源太郎と祝言をあげることに。源太郎も法律を学ぶ身で十分な収入がなく、不安を抱えていた—。表題作など全六篇。若い二人の門出を描く「明治のかわせみ」第三弾。

東吾は一応、未だに行方不明らしいですが(帯の記載が変わっていない)、この元主人公の決着を見ないまでは読者も相当の消化不良で悩みつつ読み進めなければならないんじゃないでしょうか。いくら新しい主人公(達)がどんどん成長し、御一新前を彷彿させようとも、ただただ単純に心残りがある故に、素直に読み込めないんです。

ただ、表題作はキレがあって一気に読めました。 この辺は真骨頂ですよねぇ。