東海道中膝栗毛

Wikipediaによると、土田よしこの最終作。 この後はどうも、描いていないらしい。

江戸で借金ふみたおし、お伊勢さんまで厄払い。花も嵐もふみたおし、自由気ままに歩きます—。意地は悪いが愛らしい、そんなキャラクターを輩出して天下一 の土田よしこが奔放に描く、弥次さん喜多さん男ふたりの珍道中。江戸の笑いと息遣いを存分にお楽しみください。平成九年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門 大賞受賞。

土田よしこと言えば「つる姫じゃ〜っ!」。 前にもエントリー書いた事ありますが、従兄弟が全巻持っていて、お盆の帰省のおりには(あぁそういえばこの季節だね。私は東京生まれなんで帰省もへったくれもないけど、その従兄弟っていうのは駒ヶ根市におりましてね)読ませてもらったもんです。 今言えば確かにスラップスティック。

そんな土田よしこが東海道中膝栗毛をマンガ化したんですよね。 これは本当に読みたかった。 んで今回読んでみた。

...ユルい、これはユルい。 一昔前とは言え、このユルさはどうしたことだろう。 中盤でやけくそ気味爆発でスピード感あふれるギャグが出るものの、全体的に中途半端なスピードで、破壊力に乏しく、その割にはエロネタはしっかり出すという。 一体誰に読ませようとしていたのだろう中央公論新社の「マンガ日本の古典」は。

ただ、こういう芸風(画風)っていうのもありな筈で、恐ろしく単純化された目の書き方なんてオーソドックスの極地でありまして、私は原作をちゃんと読んでいないものの恐らく原作にしたってこういうエロバカ路線だったんだろう事を思えば、そんなに土田よしこを責められないってもんだ。