Diane Tell

Wikipedia で改めて来歴を読むと、大変失礼なものの言い方になってしまうけど才女だったんだぁ!っていうのが正直な感想で、後年と言っていいのかはさておきギターを抱えている写真を見て「弾けるのね」なんて思っていた自分に猛省するところでもあり。 意外ついでにもっと年寄りかと思っていたのに私と 10 歳しか違わないことを知り、デビューアルバムは 18 歳のときだった・・・いやぁ早熟すぎるだろっていう。 その後のステータスの高まりもいやはや、当然だよねっていう。

オリジナルアルバムとCD化された際のジャケットの違いが意味不明なんですよね。 なんで変えるのかよくわからないところで、とりあえず自身に権利があるから好き放題にできるのでしょうけれども、裏ジャケットを表にもってきたり、おそらくはそのフォトセッションでの別テイクを持ってきたり、はたまたその頃の写真を単に持ってきただけなんじゃないかっていう、ほんとよくわからなくて、1980 年リリースの、オリジナルでのタイトル「En Flèche」は、ヨーロッパでは「Si J’étais Un Homme」(収録曲のタイトルでもある)であってジャケ違い、年を追ってもフランスではジャケ違い、そして CD 化に際してまたもやジャケットが変わると。 内容に違いが・・・曲順が違うっていうすごい話もあるけど・・・なんかいろいろが違っていて、正直印象が散漫になるんですよね。

アマゾンのリンク、初期 5 枚をコンパイル(というかリパッケージ)したもので、在庫切れとのことですけれどもこういう便利なアイテムもあるんでもし見かけたら買うといいと思うんですけど、わたしゃこれを持っているわけではないのでこの話はここまで。

そもそも全編フランス語で歌われていて、「歌」という意味でのシャンソンそのものではあるのですが、だったらフランスの人なの?っていう話ではありながらも、その実カナダの方なんですね。 カナダは英語圏とフランス語圏とあるという、なんか複雑怪奇な話でありまして、そういう意味では前述のジャケ違い曲順違いっていう支離滅裂さもわかったようなわからないような。

デビューアルバムはピンとこなかった私ではありますが、文字通りシャンソンに落ち着く 5th よりも前の 3 枚、すなわち 2nd の Entre Nous (1979)、3rd の En Flèche (1980)、4th の Chimères (1982) は必聴でして、その線からも前述の 5 in 1pkg はお買い得のなのでもあり、しかしながら在庫切れとのことなのでストリーミングでしょうなぁ。

このひとのすごいのは 2nd でいきなり MPB に振れるところで、ボッサやソフトロックからゆるやかにディスコや AOR をつまみ食いしていくという、自身が音楽家だからこその安定したジャンル渡りであります。 繰り返しになりますが全編フランス語なんですよ。 私からしたら異色も異色、とりあえずみなさまにおかれましては Je Suis En Amour を聴いてショックを受けてくださいっていうお話です。

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