Baltimore (Nina Simone)

Nina Simone の作品をたくさん聴いているわけではないのですけれども、この作品(1978 年リリース)をなんでしきりに聴くのかと考えながら 1 曲目を聴くとすぐにその謎が解ける。 あっけなく解けるのは、レゲエのアレンジの曲が含まれているから。 Nina Simone がレゲエ(というかロックスティディ)を歌ってる!みたいな意外過ぎて目を疑うようなアルバムだからなんですよね。

CTI からリリースされた本作は、ちょうど彼女がフランスに滞在している頃で、しかも猛烈に精神的に不安定な頃だったらしく、たしかに「歌わされている」感が色濃い・・・んですけれども、ちょっとした(音楽業界での)お休みを経ての復帰作としては相当に質が高い。 いろんなジャンルに挑戦し、M6 のような退屈なものがあるにせよ、ジャズボーカリストとしての面目躍如といったところ。 ただ、なんとなく不安になるのはどうしてなのだろうか・・・。

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