The River Is Wide (Forum, The)

コンピ Trip On Me より。 っていうかコンピ Trip On Me に収録されている Trip On Me という曲はこの The Forum というボーカルトリオによるもの。 Phil Campos という元は Les Baxter’s Balladeers にいた男性が、Rene Nole 産と Riselle Bain さんという女性ふたりと組んで 1966 年にシングルデビューしたという。 ネタバレしちゃったので今更ではありますけど、そういうことで仕掛け人はあの Les Baxter でして、エキゾチカの元祖という印象が強かった、強すぎた私にとっては想像を絶する驚きなのではありました。 でもそうはいったって元々はイージーリスニングの大家みたいなもんな Les Baxter であります。 お得意の分野で男女混成で歌わせれば売れるだろうっていうことでプロデュースしてレコード出したらまんまとヒットした、ということらしいです。 アルバムはなんつったって氏がアレンジしてプロデュースしてライナーノーツまで書いちゃう奮闘っぷり。 そういう感じの人だったんだぁ・・・って開いた口が塞がらないもん正直。

前述のとおりイージーリスニングに混成のボーカルやらコーラスを入れちゃえば売れるとかはさておきソフトロックの一丁上がりになるわけで(しかも女性ふたりなのでセルメン風味も出ちゃってるし!)、うまいところにハマったなぁというのが素直な感想ですし、なにしろ内容が大変によろしい。 オリジナル盤は 3 分以下の楽曲だらけで 10 曲収録ですからあっという間に聴き終えちゃうのも見事。 前にも書きましたがソフトロックとかサイケデリックロックなんていうものは境界線がない観念上の音楽ジャンルなんで、これをしてポップスとすればポップスですし、サンシャインだといえば池崎だし、ソフトロックだと言い切ってしまえば文句もつかないだろうっていう話。 バックの演奏はレッキング・クルーだそうなんで、こっちも文句のつけようがありませんし(CD にはタイトル曲のアウトテイクがいくつも収録されているので、演奏をよく聴くこともできます)、もっともっともっと再評価されていいのになぁって感ずるところです。

なにしろ必聴盤なんでこれ以上は申し上げませんが、それはともかく女性の片割れの Riselle Bain (Rissy Bain) っていう人、日本で「別れのハーバー・ライト」って曲を歌った人らしいんですよね。 橋本淳/筒美京平ですよこれ。 どういう経緯で歌うことになったんだろうなぁ・・・日本語詞だしこれ。

それはさておき息子くん、誕生日おめでとう。

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