The Complete Elektra Recordings (Earth Opera)

Earth Opera は、マサチューセッツはボストンのバンドで、ご多分に漏れず短命なバンド。 でもその割には立て続けに2枚のアルバムを出し、Bosstown Sound の筆頭と称される向きもないではないのでしょうけど、リリース元が Elektra で、Doors や Stooges とはレーベルメイトになるようで、おそらくは後者とは接点がなかったのではないかと思われますも、前者の前座をやっていたのだそうな Earth Opera は。 そんなわけなんで相当に Bosstown Sound 色は希薄。

っていうかそもそも David Grisman と Peter Rowan を輩出しておきながらサイケとはそういうこっちゃねん!っていう話であり、その線から辿ってみても通り一遍のサイケでは決してなく、フォークロックって言ったほうがよさそうなところであり、アーシーですよねーって言われれば違いますって!なんて決して言えない。

そもそもサイケっていう音楽ジャンルはないのでして、音色やエフェクトがそうなんだっていうくらいなもんですから、底辺にある基本となる音楽があるっていう話なんですよね。 だもんでフォーク・ロックで始まって途中でファズが鳴ってもそれはサイケですっていう話ですし、ここが重要なんですけどファズが鳴ってもサイケではありません!って言ってしまえばそのとおりなんですよね。

そういうわけで Earth Opera は全然違うんですけど、Bosstown Sound っていうのは結局西海岸で流行ってる風な音楽を東海岸でもやればいいじゃんっていうことなんであり、そこでサイケっていうわかりやすいサウンドだったもんで「これだ!」って話で模倣しただけ、っていう感じなんですよね。 でも当の本人たちは本人たちで、まぁロックの人たちが多かったわけですから少なからず音楽的に抵抗したわけで、そこがそれぞれのバンドの特色に・・・薄味だけど・・・なったということなのかな。

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