Genesis (Wendy & Bonnie)

MT 時代に取り残して後悔しているもう片方。 今や・・・とはいえもう十何年も前だけど・・・デラックス盤がリリースされたりで、絶対にそっちを聴いたほうがいいしストリーミングだったらあるんで是非。

そもそものリリース元であった Skye Records が 1970 年に破産していたことを私はずっと知らず、なんなら Chuck Rainy のあの有名なアルバムだって Skye だし、そういうことがあったのかぁと驚くばかりではありましたけど、そもそもこの Wendy & Bonnie の唯一作がリリースされた 1969 年の時点では相当に経営状態が悪かったのか、その後すぐに会社がなくなっちゃうということで、それじゃぁ売るに売れないよなっていう話。 ただ、すぐに Fontana から再発されている(し、日本盤もあったそうな!)とのことで、まったくに幻というほどではなかったのか。 まぁ Skye 盤はレアなんでしょうけど。

そういうのはまっっっっったく知らず、2001 年の Sundazed からの CD 化で知った当方としては、それがソフト・ロックの流れだったことに戸惑いつつ(軽くサイケが入ったフォーク寄りのフォーク・ロックだとは思った)、こんなん名盤じゃねぇかと狂喜乱舞したものでした。 姉の Wendy Flower はリリース時にハイティーン(後の話だけど 2005 年と 2012 年にアルバムを出しているらしい)、妹の Bonnie Flower はローティーン(後の話だけど 2017 年に亡くなったらしい)だったとかで、若いながらも曲があまりにもいいからアルバム作っちゃえっていう Skye の思惑はまったく正しかったのでした。 まぁ経緯とかは Wikipedia 読んでくれって話で。

それにしても 2008 年にリリースされたデラックス盤はまったく素晴らしい。 オリジナル盤の 10 曲の他、テイク違いのレコーディングセッションが 7 曲、アルバムリリース前の(というかアルバムになるきっかけとなったのか)デモレコーディングやライブが 13 曲の他、1967 年にアセテート盤でリリースされた Crystal Fountain 名義の 3 曲が収録されているんですよ。 もうこの時点でこの人たちは完成されているので、このデラックス盤は通して聴いても(音質の問題はあるものの)途中で違和感を感じることないんです。 まったく、ほんとに、奇跡だわこれ。

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