腐っていくテレパシーズ(角谷美知夫)

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80年代初頭、東京のアンダーグラウンド・シーンで異彩を放っていた故・角谷美知夫の、生前に自宅録音された音源とライブを収録したCD。他に例えようもない、特異な感性から放射される音霊。

「カドくん」、中島らもファンならば誰でも知ってるはずの人。 P.S.F から 1991 年にリリースされた唯一作といいすか編集盤といいますかなこの1枚を、私は昔ここがレンタルビデオ/CD 屋さんだったときに見かけて驚いたものです(一人暮らしを始めた 1988 年あたりからここに通い詰めていたので、おそらくはレンタルが始まってすぐに目にしたのだろうし、そもそも P.S.F が CD をレンタルに出すなんてどういうことなのかって不思議に思ったものでもあります)。

今、アマゾンでプレミアが付いて5万円近くの値がついていますけど、まぁアマゾンなんで値もなにもないものでしょうけれども、上記のようにレンタル屋に出るくらいなので(くれぐれもいいますけど他の P.S.F リリース作品はなかったように思うので、モザイク無しのビデオを置くような独立系レンタル屋が勝手にレンタルに出したのかもしれない)、在庫を抱えまくっていたのかもしれません。 っていうか売れようがないですよこれ、って。

ただ、中身は一聴に値します。 一聴すればじゅうぶんだっていう感じもしますけど、これを聴く前と後では世界観が変わること間違いなしです。 サイケデリックだといえば確かにそうながらも明らかにバッドトリップのそれですし、精神が変容していないと絶対こういうふうにはならないはず。 シーケンサー(リズムマシン?)のポコポコした音が唯一救われそうな雰囲気を保っていながらも次の瞬間にはすべてお釈迦にしてしまう、こう、爆発系ではない、崩壊とでもいいましょうか絶望的なエフェクトに占められてしまうんです。

一聴に値するのは間違いありません。