村の奇譚 里の遺風(筒井功)

怪談より怖ろしいものやこと。こんな怖ろしいものや出来事、習俗の名残り、跡かたがまだ日本各地にいろいろ残っている。生涯を民俗の探索・研究についやす著者が、その折々に見聞き体験した「奇譚」を、ここに選りすぐって全十三話紹介する。

あとがきにもあるとおり、当初は別の出版社からの刊行予定であったものが紆余曲折あって毎度おなじみ河出書房新社からの出版になったという。 こまいことはあとがきを読んでいただくとして、本編も読んでいただくとして。

怖ろしいとは思うけど、怪談とはちょっとベクトルが違うような気もするけど。 あと、おもしろおかしく書いているものではないので。

マタギや風呂、産屋、安倍晴明の墓(木曽にもあったとは!)、犬神など、いや犬神についてはなんとなく予想はできたにせよ、風呂なんていうものにねぇ、こんなことはあったなんてねぇ、っていう感じなんですが、それよりなによりサンカについて、というかサンカに近い人々についてのルポに見入って(読み入って)しまいました。 文盲なので地域としてどこに居たかを看板や標識などから読み取れないという、そのことだけでも私としては衝撃的でありました(浅草と浅草橋は場所的に違うよ、みたいな)。


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