北北西に進路を取れ

広告代理店を経営するロジャー・ソーンヒルは、いきなりニューヨークのホテルから、二人の男に連れ出される。ある人物と勘違いされ、いわれのない仕事への協力を強いられる。それを断ったとたん、事故に見せかけ殺されそうになる。逃げるロジャー。しかし行く先先で新たな事件に巻き込まれていく。果たして、彼が間違われた男の正体とは…。そしてこの事件の真相とは…。恋とスリルに満ちたサスペンスが展開するアルフレッド・ヒッチコック監督の傑作。

実はヒッチコックの作品をちゃんと観るのは初めてで、更に実はこれがヒッチコック作品だとは知らなかった体たらく。 1959年の作品。

そんなこんなな予備知識無しの状態で観始めたんですけど、先ずはタイトルシークエンスが秀逸。 一気に流れてくる線は最初、北北西とかに関連あるのかな?と思いきや全然違うという。 あぁビルの窓なのかぁ。

そしてそのまま最後まで観させてしまう強力なストーリー展開もすごい。 そりゃま合成とかの効果はさすがに古臭いですけど、それらを差し引いて余りあるストーリーの良さなんですよね。 主人公の頻繁に見せる野暮ったさとか、いいのかわるいのかわかんないヒロインとか(26歳!?)、どれをとってもマイナス点が見いだせない。 これが後世の映画の「基準」なのかなぁって思わせた次第であります。