スカイフォール

トルコ イスタンブール。MI6(英国情報局秘密情報部)のエージェント007ジェームズ・ボンドは、各地で潜入捜査をしているNATOの諜報部員の情報が記録されているハードドライブを強奪した敵を追跡し、その組織をあと少しのところまで追い詰める。しかし、あと一歩まで迫ったところで、先に潜入していた同僚エージェント ロンソンが傷を負ってしまう。そんな中、上司のMは非情にも敵の追跡を最優先にするよう指令を下す。後から駆け付けたアシスタントエージェント イヴと共に、敵を追跡するボンドだったが……。

っていうのが冒頭シーン。 これだけで既に見応えがあるのに、相変わらず完成度の高い、感情を揺さぶらせるオープニングに引き継がれるってんですからもう大変。 妻が「オープニングだけを集めた映像集があればいいのにねぇ」と申しておりまして、まさにそのとおりであります。

もう冒頭〜オープニングだけでおなかいっぱいにしてくれちゃう新作007、クレイグ・ボンドになってからのシリアス路線は、「私達世代のボンド」として活躍してくれてます。 もちろん以前のボンドもいいんですけど、こう、ちょっと上の世代のボンドって感じがしてたんですよね。 あぁ、ダニエル・クレイグって私の1つ年上なだけなんですね、だからなのかなー。

本編は2時間半くらいあるんです。 長いんですけどね、あっと言う間ですよ。 今回もすごく面白かった。 こう、チャラチャラしていないんですよね、ボンド。 プレイボーイでもないし、かといって硬派というわけでもなく、ちょっと何を考えているかわからない節がないではないですけど・・・。

敵役さんが元00でMを憎んでるという設定が、もしかしたらボンドもこうなる(なっていた)かも知れないと二重写しにさせる意味でストーリーを加速させます。 ほら007ですからね、最後はボンド勝利MI6万歳!って事になるんですけどね、でも今作はその代償が小さくはない。

敵さんの本拠地、あれ長崎の軍艦島なんですってね。 化学兵器だかなんだかがどうしたこうしたで住民が取るもの取り敢えず避難した後をごっそりいただいちゃった、という設定ですけど、それにしちゃぁ風化しまくりじゃねーねwって話ではあります。 軍艦島そのものを使っているのではなく、軍艦島のイメージでセットを組んで撮影している(だからあの倒れた巨大像がある)らしいのね。

Qが若くなってオタクぽくなって笑えた他に、今回注目すべきはアストンマーチンです。 おお!いくらなんだってそのアストンマーチンかよ!と。 ゴールドフィンガーかサンダーボール作戦かって。 しかもちょうどいいタイミングで007のテーマを流すあたり、小憎たらしい演出であります。 最後のほうで爆破されちゃうのも小気味いい(過去との決別という意味合い?)。

総じて今回も007は、クレイグ・ボンドは最高でした。 みんなも観ろよ?