ワイルド・パーティー

田舎の高校を卒業してハリウッドにやってきた女ばかりのロックバンド。メンバーのひとりの財産家の伯母のおかげもあり、見る見る内にバンドは脚光を浴びていくが、同時にドラッグやセックスの誘惑におぼれどんどん堕ちていく女たち。そして、惨劇への幕が切って落とされた。

特別編なんていう素晴らしい版が出ていたんですねぇ・・・くっそー。

ともあれラス・メイヤーはDVDボックスを買う事もなく、いっこも観ないままここまできたんですけれども、ストロベリー・アラーム・クロックが出ているっていうんでこれを観たっていう。 確かにストロベリー・アラーム・クロックは出てましたけどね、そっちはあんまりどうでもよくなってしまったっていう。

内容はソフトコア・ポルノで、ポルノ成分は高いのですけど、まだハードコアじゃない時代らしく(だからなんとかコアなんて言わなかったんだろうねぇ)別に普通の映画・・・と今では思ってしまうところ。

しかし、その開けっぴろけ度と申しましょうか、大らかさと申しましょうかが全編に塗り固められていて、巨乳大好きラス・メイヤーさんはメジャーでも信念を貫く有様であります。 セックス・ドラッグ・ロケンローなんですね、そういえばこの映画は。 ただ、薄暗さや後ろめたさは(最後を除けば)なくて、アッパーにガンガン攻め込んでくるんです。 観ていて飽きない。 ストーリーは陳腐なもんですけど、こういう場合はできるだけストーリーに「引っ張られない」ほうがいいと思うんですよね。 なんじゃこの昼のメロドラマ感は・・・とかそういうのは禁止です。

ランディはいかにもモハメド・アリがモチーフになっていまして、それはすぐにわかったんですが、Zマンが・・・誰かなぁ・・・って観終わるちょっと前までわかんなかった。 でも誰かをモチーフにしてるよなぁって。 でも、その後真実になっちゃったんじゃねーか?っていう線でこれ、フィル・スペクターらしいですねぇ。 ラストのイキっぷりはすごいものがあります。

いやぁこれは傑作だ。 後への影響も大変なものがございますんで、是非観て欲しいのであります。