フレンチ・コネクション

“フレンチ・コネクション”、それはフランスとアメリカを結ぶ麻薬密輸ルート。マルセイユからニューヨークへ密輸される3200万ドルのヘロインをめぐって、NY市警の敏腕刑事ポパイこと、ドイル刑事と相棒ラソー刑事が、国際麻薬シンジケートの黒幕を追い詰める!

名作中の名作と呼ばれているこの作品、見たことがなくて。 まぁ麻薬だの刑事だのっていうジャンルはあんまり興味が無かったので済ませられていたのかも知れないです。 でもこの作品、そうじゃなくて、ストーリーはさておいてカメラワークが秀逸だっていう話をどっかから聞き及びまして、それじゃぁってんで見た次第なんです。

すごい。 カメラワークすごい。

こう、ぐいんぐいんに動きまわるカメラ、っていう訳じゃなくて。 電車と車との、高架線の上下でのカーチェイスなんていうのは勿論、クラシックと申しましょうか元祖的な緊迫感がありまして、安全運転目に撮ったのを早回ししてるらしいですけどかなりのドライブ感。 その意味ではぐいんぐいん動いてるですけど、直接的にはそうじゃなくて、緊迫感を煽るカメラワークなんですよね。 ほんの瞬間的なカットが挿入される事でこっちの心臓がバクバクしちゃうっていう。 だもんでぐいんぐいん動いてる風に見せちゃうカメラ、って感じでしょうか。

それと、余韻を残すっていうんでしょうか、伏線を張るっていうんでしょうか、意味ありげなカメラワークが印象的で、個人的にはこっちの方が興味深かったです。 すごく情景っぽいカメラなんですよ。 例えば車に乗って、帽子を後部にひょいと放る。 たったそれだけなんですけどカメラはきっちりと追う。 しかも外からのカットも加える。 でもストーリーと全然絡んでいないっていうね。 しかも別のシーンで瞬間的にまた入れてるっていう。 あれはすざましいと思いました。 なんてクールなんだろうって。

それにしてもフランス人の金持ち(実業家)ってみんなあぁなのね(笑)