The Faust Tapes

Polydorが匙を投げ、Virginに拾われたFaustが最初にリリースしたこの廉価盤(EP並の値段だったそう)を、メンバーは公式な3枚目の作品と捉えないで欲しいと願っていたそうですけど、リスナーとしてみれば次の作品が「Faust IV」なのであり、じゃぁTapesは実質3枚目って事でいいんじゃん?とか思っちゃうながらも、「Faust IV」というタイトルにしたのはきっとVirgin側なんだろうなぁと推測してみたりしてみなかったりです。

私が持っているのはReR盤のCDで、池袋のなんやらビルの5階とかのアートコーナーみたいなところで買ったんです。 つか、そういうところじゃないと売っていなかったんです(笑)。 資料を見るとCDリリースは1996年なんで、僕が発病する1年前だったんですねぇ。 んでこれ買って家に帰って聴いて、次の日仕事を休んでまた池袋に行き、今度は71 Minutes OFを買った、っていう。

それはさておきReR盤は1トラックなんですよね。 今発売されている(らしい)盤はちゃんとトラックが分かれていて、

Exercise 1
Exercise 2
Flashback Caruso
Exercise 3
J’ai Mal Aux Dents
Untitled 1
Untitled 2
Dr Schwitters 1
Exercise 4
Untitled 3
Untitled 4
Dr Schwitters 2
Untitled 5
Untitled 6
Untitled 7
Untitled 8
Untitled 9
Untitled 10
Untitled 11
Untitled 12
Untitled 13
Untitled 14
Untitled 15
Stretch Out Time
Der Baum
Chere Chambre

となっているのだそう。 録り貯めた音源を再編集するというお馴染みの作風の延長線上にあるとは言え、些か乱暴な編集なのがかえってFaustらしい。 ジャンルもへったくれもなく、セッションを適当に並べてプレスしたような粗雑さが、謎多きこのバンドの本性を晒しているようにも受け取れます。 ですからこの作品はやっぱり1トラックとして聴く方がいいんじゃないかと思ったり。

Faustは70年代までのもそうですけど、再生してからのもいいんですよね。 もう随分と買っていないけど。