旅の重さ

『人間の砂漠』や『望郷』で知られる斎藤耕一が監督を務めた人間ドラマ。数多くの男性の出入りが激しい母親に嫌気が差した16歳の娘が突然の家出。そんな娘の四国遍路の旅を通して、さまざまな経験や出会いから彼女が自らを見つめ直していく姿を描く。

取り敢えずは横山リエのファンなんで、今回はどんな薄幸ぶりを見せてくれるのか興味津々で見始めた訳ですが、そいどころかなかなか面白いと申しますか、良い映画じゃないかと思った次第であります。

家を飛び出してお遍路っていうのも時代を感じさせると申しましょうか、2010年の今では絶対にあり得ない設定でありまして、逆に新鮮。 新鮮どころかよくわからない展開であります。 結局最後まで「どうしてお遍路??」という疑問は晴らせなかった・・・。

しかしながら主演している皆様の演技がそれぞれ「らしく」て、見ていて気持ちよかったです。 特に高橋悦史。 この人にこういう演技をやらせると、ハマりまくって、途中で小声で「サジマー!」とか茶々を入れるのも忘れてしまう程。 この人、案外色々出てますんですね。 というか、私が見るような映画にばっかり出ている、のかな。

実は秋吉久美子が一番良かったという。 水死体は秋吉久美子か片桐はいりに限りますですね。