平成お徒歩日記

あるときは赤穂浪士のたどった道、またあるときは箱根越え、お伊勢参りに罪人引廻し、島流しルートも。暑さにも寒さにも原稿締切にも病にも負けず、ミヤベミユキはひたすら歩く歩く―。怪しき道づれたちと繰り広げる珍道中記を読むと、あ~ら不思議、あなたも江戸時代へタイムスリップ。さあ、この本をポケットに、お江戸の旅へと出発しよう!楽しくてためになるおトクな一冊。 

宮部みゆきとミヤベミユキはこんなにも文体が違うので、読んでて戸惑いっぱなしになること請け合いなんですけれども、考えてみれば著者は「宮部みゆき」であり「ミヤベミユキ」ではない。 ので、宮部みゆきのエッセイでの文体というのはこういうもんなんだと、知るところなのでありました。 正直買ってまで読むようなもんじゃないし、これを買うんだったら他の作品を読むべき。

「剣客商売「浮沈」の深川を歩く」がそれでも面白かったのですが、これはいわば「プレ平成お徒歩日記」であり、ズブズブのマンネリズムが発生していない何か新鮮さのようなものがありました。