だめだこりゃ

何故か勢い余って買って読んでしまったという。

音楽は四流、笑いは素人。でも、それがドリフターズだった。東京の下町に生まれ、米軍キャンプやジャズ喫茶でのバンドマン生活を経て、ドリフターズに加わったいきさつ。最長不倒のお化け番組「全員集合」の陰でネタ作りに追われた日々と、メンバーの知られざる素顔。そして、俳優に転進してから「踊る大捜査線」の大ヒットまで。豪快半生と秘話の数々を綴る、いかりや長介自伝。 

本当にそうなんだったら、需要のあるところに仕事はあるもんなんだなぁっていうのと、つかんだチャンスは逃すなプロ根性で貫け!みたいな感じなのかな。

私自身、全員集合は好きでみてまして、ドリフ大爆笑も見ていましたけれども、案外笑いというものには一歩距離を置いておりますもので、流されて見るなんていう事はあんまりなかったのと、それ故に別段ドリフターズのファンでもありません。 ちなみにカトケンは結局1回も見なかった(その頃からあんまりテレビを見なくなった)。 著者が死んだ時も特になんの感慨も無かった。

この本はドリフターズから荒井注(ピアノの弾けないピアニスト)が脱退するあたりまでが興味深く、特にコミックバンドになるかならないかくらいの頃のエピソードが面白い。 全体を通して見ると、すごくいきあたりばったり感があるんです。 わざとそういう風に書いているのかも知れないけど、昔は案外にこんな感じだった、みたいなのを当時スタジオミュージシャンだった知人が言ってました(つか、現実はもっとへんてこだったと)。

1回読めば十分なんで、文庫でいいんじゃないかって感じ。