70年代ならではのグルーヴィなミッド・テンポ曲が光る、フィリップ・ミッチェルのソロ・デビュー・アルバム
キャンディ・ステイトンやジョニー・テイラーらに楽曲を提供し、優れたソングライターとして実績を残してきたプリンス・フィリップ・ミッチェルが、満を持して放ったソロ・デビュー・アルバム。米西海岸の名セッションマンたちとともに生み出した本作には、流れるようなストリングスが華やかなアップ・テンポの〈ワン・オン・ワン〉(R&Bチャート32位)のほか、グルーヴィなモダン・ソウルがたっぷりと詰まっている。
1978 年リリースのソロ 1 作目。 70 年代はこれと次作 Top Of The Line (1979) がリリースされていて、双方ともに Atlantic からのリリースなので CD 2in1 が当然に出ているものだろうとばかり思ってたら、なんと CD 化すら 2007 年にやっとこさということなのでありました。 両方とも良くて、なんなら両方とも紹介したいくらいだったけれど、2nd がサウンド的に着実に 80 年代に寄ってきているのでここはどうしたって 1st を。
なにしろ Muscle Shoals お抱えのソングライターだったということなので腕(というか筆)は確か。 後に Norman Connors の知遇を得て Atlantic と契約の運びとなり、本作と次作がリリースされていることからも周囲に恵まれているのもそうですし、自身の才能もすごいという証左。 本作も 1978 年リリースということでずいぶんにディスコ風味ではありますけれど、核になっているのはミドル&メロウですんで案外に AOR 好きにもアピールできるかもしれません。