アサイラム契約第1号アーティストとしてジャクソン・ブラウンらと共に、1973年デビュー。本作はコロンビア移籍第1弾。ソウルの名門スタックスで数々のセッションに参加してきたスティーヴ・クロッパーをプロデューサーに迎え、ドヒニーのソウル志向を巧みに料理し、小粋で洒落た作品に仕上げている。イーグルスのグレン・フライ&ドン・ヘンリー、リンダ・ロンシュタット、J.D.サウザーらがコーラスで参加している他、若き日のデヴィッド・フォスター(p)も参加している。印象的なジャケット写真は、ボズ・スキャッグスの「Silk Degrees」で知られるモシャ・ブラカによる。
フォーク・ロックっぽさであれば前作というかデビューアルバム(1973)に軍配が上がるのかもしれないけど、この 2 枚目のアルバムは AOR だとかブルー・アイド・ソウルだ言われつつも私にはウェストコーストというよりも、スワンプというかレイドバックの香りが消せ足りないような気がしてて、実際これ以降のアルバムをしきりに聴くのではあったんですけれども、よくよくクレジットを見るとプロデュースが Steve Cropper なんですよね。
そういう知識を仕入れたためなのか、何度も聴いているからなのか、馴染んでいくというのかなんというのか妙にしっくりし始めるんです、不思議と。 完全にどこかへ振り切れない様子を中途半端だと貶すこともあるまい。 不思議と本作が一番好きになってきたりするんです、アルバムジャケット以外は。