What’s Going On (Marvin Gaye)

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前作『恋とはこんなもの』から1年余りの沈黙を経て、それまでのモータウンの管理体制から脱却し曲作り、セルフ・プロデュース権を獲得し制作された1970年代ニュー・ソウルを代表するコンセプト・アルバム。1971年発表作品。

前にも書きましたけれども私は意識的に Marvin Gaye を避けていました。 ベタ過ぎるだろうっていうのはなくて、なんとなくっていう理由も言うだけ恥ずかしいのですけれども、まぁそこらで聴けるしねっていう感じで敢えてアルバムを聴くっていうこともしないままおりました。

きっかけは Tammi Terrell とのデュエットアルバムで、それだったら Tammi Terrell だけ聴いていればいいじゃないかっていう話ですけど、いよいよ重い腰を上げたわけです。 とりあえずそのデュエットアルバムの前後のアルバムを聴いてみたんですけど、うー Motown だなぁっていう感想で、そこから時代を経ていくとすぐに本作に行き当たるんですよね。 ここで一気にサウンドが激変するのに驚きました。 セルフプロデュース故だったんですね。 その驚きのまま 1982 年リリースの Midnight Love まで一気に聴き通したんですけど、っていうか何周かしてみたのではありましたけど、やっぱり本作が一番なんじゃないかって。 ベタ過ぎるけど。

オーケストレーションと(ラテン)パーカッションでもってクワイエット・ストームでありニューソウル。 アルバムを貫くコンセプトが強靭なのでリピート再生していると時間が溶けていきます。 これは確かに名盤だ。 タイトルトラックは単に導入であり、アルバム全体で評価するべきアイテムなんですねこれ。

ちなみにタイトルトラックのシングル盤、その B 面はアルバムにも収録されている God Is Love のダウンテンポ・バージョンなのですが、ぜひこのバージョンが収録されている盤を聴いてほしいです。

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