本名である Eugene (Booker) McDaniels を名乗るのは Atlantic 期のみで、それ以外は Gene McDaniels としていた Eugene McDaniels は、いちばん有名なところで Feel Like Makin’ Love の作曲者というところなのですが、その Atlantic 期から突如として黒人意識に根ざした活動となり、それまでの成功をかなぐり捨てた感がパねっすなところ。 実際にその頃の楽曲を聴いていない私としてもそんなに興味が湧くところでもなく、それよりもやっぱり Atlantic 期以降だよね、っていう。
Atlantic では Outlaw (1970) と Headless Heroes Of The Apocalypse (1971) の 2 枚のアルバムをリリースしており、これらは CD 化もされ配信もされておるのですが、実は一番いいのはその後、Ode から 1975 年にリリースされた Natural Juice だったりするんです。 しかし不運なことにこのアルバムは CD 化もされず、無論配信にもあがっておらず、強いて YouTube にプレイリストがあるという有様で大変にもったいないことです。 前述の Fell Like Makin’ Love のオリジナル、というか Eugene McDaniels 自身が歌ってるバージョンがこのアルバムの冒頭に収録されているんですけど、「あれ?」っていう出来栄えなんでさておいて、それ以外にも黒人意識高め過ぎるんだろうなぁっていう不穏な雰囲気に満ち溢れた楽曲が勢揃いです。