Yvonne (Taka Boom) Brumbach とクレジットされている Yvonne Stevens が Chaka Kahn の妹だとは知りませんでした。 Undisputed Truth の残党がこれまた Norman Whitfield のプロデュースでド直球なファンクを、サイケとかそういう余分な成分はなしで RCA からリリースする、というのはちょっとした驚き(なんで Warner 傘下の Norman Whitfield 自身のレーベルからではないのか)でもあります。
アルバムジャケット見て「あー」ってなってしまうかもしれませんが、その実 1981 年ですからそういう要素がないでもないですけど、意外に引き出しは多くて私は Yvonne (Taka Boom) Brumbach が切なく歌う Don’t Walk Away がとくにかく好き。 メロウであたいゴキゲンなのれす。
TAKA BOOM(タカ・ブーン)参加!MOTOWN黄金期を支えた敏腕プロデューサー、 NORMAN WHITFIELD(ノーマン・ホイットフィールド)が仕掛けたファンク・プロジェクト DREAM MACHINE(ドリーム・マシーン)が82年RCAに唯一残した名アルバムが遂に世界初CD化! 聴く者の焦燥感を煽る小刻みなハイハットと下腹部にズブりとめり込む変形四つ打ちバスドラム。ざわざわ蠢くスペイシーなノイズの波間を掻き分ける様にモジュレーターのたっぷり効いたベースが暴れ出し、すかさずのハンド・クラップでサウンド全体が一挙に突進、ファンキーこの上ない男女ヴォーカルが入り乱れる真っ黒でダンサブルなこのグループ、実は60年代の輝きを失いかけた天下のMOTOWN(モータウン)にファンクを導入、TEMPTATIONS(テンプテーションズ)作品を始め見事に70年代ファンキー・ディスコなMOTOWNサウンドを築き上げた名プロデューサー、NORMAN WHITFIELDが仕掛けたプロジェクト。 紅一点、ワイルドでセクシーなVO.を聴かせる女性シンガーはCHAKA KHAN(チャカ・カーン)の実妹、TAKA BOOM、その後の華麗なソロ・キャリアを予言する堂々たる歌いっぷり。男性VO.陣も豪華、MOTOWN時代数々のNORMAN作品に主にギタリストとして参加して来たTREY STONE(トレイ・ストーン)、そしてOHIO PLAYERS(オハイオ・プレイヤーズ)にも一時期参加、その後はTAKA同様UNDISPUTED TRUTH(アンディスピューテッド・トゥルース)のメンバーとして活躍したJOE HARRIS(ジョー・ハリス)の二枚看板。インストのメンバーもほぼUNDISPUTED TRUTHの面々なので、NORMANが企てたMOTOWNに対する事実上の叛乱だったと見る事も出来るかも。 その後TAKAはソロ・シンガーとして独立NORMANは自身のレーベルを設立、DREAM MACHINEはこの一作で自然消滅してしまうのだが、歌、演奏、楽曲、サウンドと全てが超一級品、しかもメジャーRCAからのリリースのわりに世間の認知度がさほど高くないのは、GORDYファミリーの圧力でもあったのかしらん?などと疑ってみるのは下衆の勘ぐり?今回CD化にあたってはSONY社が保有するオリジナル・マスターから丁寧にリマスターが行われているらしく、FUNKY TOWN GROOVE社の熱意と誠意が伝わるクリア且つ圧の高いサウンド、大人数VO&インスト系ファンク・グループを愛する方には堪らない1枚なのです。