別冊ele-king カン大全 – 永遠の未来派

ドイツの巨星、CAN読本の決定版!

いまなお世界中のミュージシャンたちに影響を与え続けているクラウトロックの巨星カン
全作品の再発で話題沸騰中の現在、謎多き彼らの全体像に初めて迫る!

カンの物語/シュトックハウゼンとWDRスタジオ/クラウトロックを育んだ戦後ドイツの風景/ユーロ・フリー・ジャズの勃興/カンの構成分子/カンのDNA/ロング・インタヴュー/ディスク・ガイド

http://www.ele-king.net/books/007860/

CAN を聴き始めたのはたぶん中学生くらいのことで、レコードを聴かせてもらったものなんですけど、まさか自分で買うなんてことは考えもせず(そもそも売っていなかっただろう)、その頃言われた「カンとかノイとか」の NEU! についてはもう随分と時が経って、ブートCDで初めてっていうくらい。 そのブートのリリースが1994年だそうなんで、Spoon から CD リリースされた CAN の Tago Mago を買ったのはそれよりも前のことになるんですが、初CD化は1989年のことなんでおそらくこの間になるのかと思います。 っていうか忘れたし。

なにしろレコードで聴いただけでそれから何年も聴くことがなく、茶水ユニオンで CD を見かけたときにはちょっと引いてしまって。 というのもジャケットの裏面が(背もそうだけど)ベタ塗り背景にタイプライターで曲順とクレジットが書いてあるだけのシンプルな体裁で整えられ、すごいアングラ感があったんですよね。 そもそももっと怪しいやつを聴いていたにも関わらず、CAN はすこぶるヤバい空気を醸し出していたもんじゃよ。 っていうか俺だけ?

前述の Tago Mago を買った次の日にまたもやユニオンに行って、近くの三和銀行おろしたお金で棚に並んでるのを全部買ったんですよね。 つっても全部はなくて、5枚とか6枚とか。 それからじゅんじゅんに、ちゅうか棚が補充されるやいなや買い足した感じで、もうなんだろう。

そのくらいにハマったんでして、当時は CAN ばっかり聴いていたもんです。 留守電の応答音声を Blue Bag (Inside Paper) にしたくらい、ちょっとひどいありさまでして。 もう本(洋書)が出たら予約、ビデオがあるならブートだろうとなんだろうと即買い、みたいな。

ジャーマン熱が再発したのはまさしく CAN で、CD屋さんに行ってもジャーマンのコーナーは狭くてですよ、それでもめぼしいものを片っ端から買うジャンキーっぷり。

・・・なんていう黒歴史を思い出して赤面しきりですが、この別冊 ele-king は充実の内容でして、嬉しいことに日本語だもん。 昔を懐かしみながら読了しました。

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