LAST ONE (原田芳雄)

この再発シリーズは、マモル・マヌーの再発もあるんで、そっちも気になってるんだけど・・・

悔しくも他界した名優のファースト・アルバム。身にしみる。心にしみる。演出力を誇るわけではもちろんなく、歌手を演じているのでもない。肉体から自然に出て来たものだが、笑いと悲しみは背中合わせであることを腰を落ちつけて伝えている。ブルージーなのは当たり前。痛さや苦さも当然たっぷり味わえる。アウトローのようで人なつこい、そういう愛すべき人格を強く感じさせる。

原田芳雄のファーストアルバム、というのだけでもじゅうぶんに衝撃的で、これ知らなかったです。 歌を歌ってて、うまいんだかうまくないんだかわかんないんだけど、兎に角雰囲気で聴かせちゃって、ブルースってぇのは巧さじゃぁないんだなぁっとは思ってたんですけど、アルバムが出ていたなんてねぇ。 おまとめ盤みたいなのが出てるのは知ってましたけども。 そこに横浜ホンキー・トンク・ブルースが収録されているのも一応はチェックだけしておいてました。

このファーストアルバムには残念ながらその横浜ホンキー・トンク・ブルースは収録されていないんですけど、この延々と原田芳雄の歌唱を聴かされる羽目が、ちょっとM気分をそそられますですなぁ。 とは言え聴きづらいことは全然なくて、「原田芳雄を聴く」という違和感が面白いんですよね。

「原田芳雄のこもりうた」 ←なんですかこのタイトルはw