やさぐれ刑事

西野警部補(原田芳雄)は自分の上司を殺した暴力団幹部・杉谷(高橋悦史)を執拗に追いかけていた。やがて、杉谷と一緒に西野の妻・真穂(大谷直子)が杉谷と一緒に逃亡していることが判明する。怒りに震える西野は警察を辞職し、杉谷と真穂を捜し求めていくが……。藤本義一の小説を原作に、妻を犯罪者に寝取られた上にコールガールにさせられてしまった元刑事が復讐の鬼と化していく姿描いたハードボイルド・アクション映画の異色作。

一応私も原田芳雄ファンのはしくれなんで、遅いペースではありますけれども出演作品をフォローしております。 その中でもこの「やさぐれ」っぷりっていうよりも「原田芳雄」っぷり、アウトローっぷりは随一なんじゃないかっていう程の作品。

それなりのストーリーはありつつも、ホントに原作がこの通りだったら怒るぞ!っていう位の逸脱ぶりで、復讐を遂げてあっさりと終わる...ようでいて、主人公自身まだ足りない的な事言うし、奥さんは結局どうなっちゃうのよとか、警察手帳はじゃぁどうなるのとか、取りこぼした件があまりに多過ぎて異常な程です。

それが素晴らしい。 そういう映画が好きなんだ。

寝取られたから寝取るのかどうだかわからない、どういう論理なのかは不明だけど、女を手玉に取ってガンガン突き進む70年代的エロ&バイオレンス映画の意味不明さが十二分に味わえるので、まさか子供と見ちゃいけないけれど、パートナーとも見るものじゃない...と、私もアカネも思いました、はい。

まぁ私にとっちゃぁ原田芳雄が出ていれば何でもいいんだし、なるべく常軌を逸してくれれば万万歳なんであります。 私と同じ趣向の持ち主であれば、これはオススメ。