『イムジン河』物語 〝封印された歌〟の真実

ザ・フォーク・クルセダーズのレコード発売中止騒動から半世紀。当事者が明かした「本当の舞台裏」。歌の復活劇を描く渾身のドキュメント! 母国「北朝鮮」で忘れ去られた歌に命を与えた日本人、魂を揺さぶられた拉致被害者、数十年も「闇」に閉じ込められた歌は放送禁止歌ではなかった……。貴重な写真と楽譜付。 きたやまおさむ(北山修)の想い、「南北統一」の願いを詞に込めた松山猛、金正日の前で歌った韓国の歌手・キム・ヨンジャ、映画「パッチギ !」での復活、桑田佳祐らのCD化、この歌に生涯をかけた在日コリアンの音楽プロデューサーの証言…。

そう言えば私は、きたやまおさむの「コブのない駱駝」という本も読んでいたのだけど、エントリーしていたいということは(略

イムジン河がソリッドレコードから再発されたという箇所を読んで、なになになに!?って思ったんですけど、例の万国旗のやつで、確かにあのときはそんなに話題にならなかったなぁって思って。 ソリッドレコードで再発で話題になったのはジャックスの「からっぽの世界」でして、調べてみるとソリッドの最初のリリースがこれだったんですね。

書籍の中身は産経新聞に連載されたものがベースになっているそうで、妙に堅苦しく、北朝鮮側というか発売中止時から関係のある音楽プロデューサー氏の影響下が強く、しつこいようだけどメロディーが何箇所か違うとかそういうところに重きが置かれているようにどうしても読めてしまってしかたがありませんでした。

が、考えようによってはどうしてもフォークル至上主義的に視てしまうこの一件について、存外に客観的に捉えているんじゃないかとも思え、その点資料性は低くはないです。

それにしても朝鮮総連の先をゆく過剰防衛作で「拍子抜けする」ほどあっさり発売中止にしちゃい、フォークル側もポジティブシンキングなもんですからさほど拘らず、あえて言うならば作詞をした松山猛さんがかわいそうだったよねーって話で済ませちゃったところが潔いというかなんなのか。

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