Raising Hell (Norma Jean & Ray J.)

「**というと**」的な大喜利なのが嫌いだ。 このアイテムのボーカルは「ノーマ・ジーン」だ。 もうやだ。

ニューオーリンズ出身の女性黒人シンガー、ノーマ・ジーンと、同じくニューオーリンズ出身の鍵盤奏者のレイ・ジェイことレイモンド・ジョーンズが、その活動以前の1974年にニューオーリンズのローカルレーベル『HEP-ME』にも残していた幻の傑作が復刻です。よりによってその内容が、どこに針を落としても素晴らしい極上のメロウ&ファンキーソウル揃いだからたまりません。 そのサウンドは、適度なラフさとインディ感を漂わせるものの、全編非常にタイトなビートとヘヴィーなベースも効いたファンキーソウルで、程よく添えられるホーンの鳴りもソリッド。何より、ノーマのコケティッシュながらもよく伸びる歌声と、二人の息の合ったハーモニーが冴え渡る全編素晴らしい作品です。ブルージーなギターのイントロから腰に響くファンキーソウルへと展開する「01. RAISING HELL」から抜群で、チョッピーなオルガンのリードも印象的な「09. RIGHT TIME-WRONG PLACE」、重厚なリズムギターと、レイの歌唱も格好良い「06. TELL ME YOU LOVE ME」などのファンキーナンバーに、流麗なフルートの音色も好印象のスウィートソウル「03. LOVE CELEBRATION」、「10. LOVE IS WHAT I SEE」などの甘口のナンバー達も抜群。さらに極めつけは、小気味よいリズムに乗せて高揚するフリーソウル・ライクな「02. THIS IS OUR SONG OF LOVE」、「11. I’ve TAKEN OVER」の2曲。自然と笑顔が溢れ出すような、極上の名曲達です。収録曲の殆どが、彼らのオリジナル曲と言う点にも注目です。 よほどコアなソウルファンでない限り、そのオリジナル盤はあまり見かけたことが無いのでは?と言うレベルの1枚ですが、そんなレアリティ云々の前に、とにかく内容が素晴らしい極上のソウル作品です。ソウル・ファンはもちろん、ファンク、レアグルーヴにフリーソウル好きまでにアピールする、ビッグ・リイシューです。是非お試し下さい。

ただこれは、今や音も良くなってるし(たぶん)、ベースのぶいぶい感も聞こえてますよ感もぶいぶいですし、いやあのね、ベースが歌ってる音源を今後は紹介していこうかってくらい、契約の関係でこれまで抑えてきた俺のさ、俺の俺の俺の。

聴いてくださいね♡ (ちなみにこれ、ラバーズロックじゃないかって思うんだよ!!!)

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