はだしのゲン

1作目がもういたたまれなくて。
2作目がもう印象に薄くて。
3作目がもうよくわかんなくて。

と、悠長に書いていますけど、私も平和教育(平和学習)・・・昭和のね・・・をモロに被った世代でありまして、なにゃ視聴覚室やら体育館に連れてかれて恐ろしい映像を見せられた記憶がありますですよ。

いきなり脱線で恐縮ですが、亀井文夫の「人間みな兄弟 部落差別の記録」を見た記憶がある。 あれ、もう一度見てみたい。 あれでもこれって60分の映画・・・違うのを見たのかもしれないなぁ。

と、それはさておき、はだしのゲン。 実は原作をちゃんと読んでなくて、アニメは怖くてちょっとしか見ていないんだけど、我々の世代はやたらに薦められて、あー教室の後ろの学級文庫(クチの両脇に指を入れて口を横に伸ばして)にあったような気がしたりしなかったりですが、読む機会っていうのはすごくやたらにあったんですよ。

どうだ、この昭和っぷり。

で、映画も見て。 小学校の体育館で見たのこれは、たしか1作目だったような気がするんだけど、見たのが平日じゃなくて、自由登校で・・・というからに、自主上映だったのかしら・・・途中で帰っちゃったんですよね、あたしゃ。 だもんで内容の印象はほとんどない。

ところが最近、最近つってもちょっと前、いや半年前、ボンクラ映画館さんでこれを採り上げる事があって、

はだしのゲン【前編】
はだしのゲン【後編】

そういえば昔見たけど憶えていないなぁ見なおしてみるかなぁと思ったのでありました。

主だった感想はこのエントリーの最初に書いた通りですし、おもしろ話はボンクラ映画館を聴いておくれよってお願いなんでして、重複しちゃうところありまくりなんではありますが、そもそもにこの3作、三部作?は、それぞれ出演者が違って、シリーズとしての統一感はまったくないんですよ。 もうそれが残念なんですよね。 時系列的にもストーリーは繋がっていて、前後のエピソードをはさんだりもしているにも関わらず、出演者が毎回違うもんですから、なんなんだよ!って思っちゃう。 そこは三國連太郎だろうが!って。 左幸子だろうがぁぁぁ!って。 ということで出演者については1作目が一番。 3作目は、もし映画の評価に「熱中時代度」っていうのがあれば、

熱中時代度:★★★★☆

こうなるはず。 どういうわけか(原作がそうだったか?)歌をうたうシーンが恐ろしく多くて、そういう部分が3作目の「ぼくはハト」や同作のウルトラダークな傑作「星になった」に結実するんだろうなぁ。 しらねーけど。 サントラ的にも1作目がかっこ良くて、2作目はTVドラマみたいで、3作目は平尾昌晃だから熱中時代なんだよね。

そういえば劇中に朴さんが、「我々チョーセン人は」・・・あ、ごめん、財津一郎の霊が降りてきちゃった・・・朝鮮人という言い方をするんですよね。 あれがすごく懐かしくて。 まぁいまもするんでしょうけど、私が幼少の頃は、半島としての朝鮮という面がこっちは強かってん(←訛ってる?)反面(←韻を踏んだ?)、国としての印象が薄かったんですよね。 特に在日さんの多かった足立区だったからなのかしら。 それと、韓国の人が少なかったっていうのもあったかも。 朝鮮半島にある北朝鮮の・・・なんて言わないもんね。 共和国はー、とかね。 でも、どの共和国なのー?って話になると、朝鮮のー、ってなって。 なってなってなったのかねぇ。 あと、これは重要かも知れないけど、「韓国料理店」っていうのはなかった。 全て「朝鮮料理」屋さんだったです、当時は。 焼肉屋っていうのとは別に、朝鮮料理屋があった。 だから「朝鮮」だったんだよね。

そして、すごく身近だった。 身近というか、日常だった。

そんなこんなですよ。

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