Echo / A.R.IV (A.R. & Machines)

和アマゾンで売ってない・・・(Disk Union / Amazon.com)しかも、A.R.って言い方は今や廃れているのかなんなのか、本名でちゃんと書かないとヒットすらしない始末。

Achim Reichel(A.R. … アキム・ライヒェル)は70年代初頭のドイツなギタリスト。 ジャーマン・ロックの範疇で語られる人でありまして、今は知りませんけど昔はよくわかんない音源しかCD化されず、こういう70年前半のは幻になっていたそうで、やれCANのFuture Daysみたいな浮遊感だとか、Ash ra tempelのNew age…みたいにギターとディレイですごいドラッグ感になっちゃってるとか、噂だけ・・・文章だけでしか知り得なかったもんでしたけど、こうやって何故か2枚目と4枚目のが2 in 1になって売られていたのでありました。

4枚目のA.R. IV.(1973年)はかなりまとまってる内容のジャーマン・ロックで、フレーズがどんどん成長していく心地いいんだか悪いんだかわかんないけど、取り敢えず身を委ねておこうや的な安心感がある、ジャズロック的なアプローチも見え隠れするけど、やっぱり変な楽器とか環境音とかがコラージュされており、どうしたってサイケ感たっぷりなジャーマンっぷりであります。 確かにこれはFuture Daysと比べられてもおかしくはないし、引けは取らないかも知れないです。

2枚目のEcho(1972年)は、4枚目からリズム隊を差し引いて、バッドトリップを加えたような傑作。 リズム楽器が(あったとしても)殆ど耳に出来ず、延々と演奏が続くのはいいけど、起伏が無くて、ドローンであってスペースハイで、ちゃんと聴きこむとかなりの気持ち悪さです。 ただ、いやなことに他のドローン系とは違い、フレージングされた音数がまとまって放たれますので、否応無く聴いてしまうという。 しかも聴けば聴くほど眠くなってしまう罠すらあったり。