朝日新聞血風録

本書は、ソ連、中国、北朝鮮への迎合報道が社内にはびこる中、本当の言論の自由を守るために孤立無援で闘った元朝日新聞記者による痛憤の手記である。90 年代の自社連立政権擁護論、戦後決議推進論、オウム問題等々に表れた朝日新聞の報道姿勢についても厳しく精査した最新朝日事情を追記した決定版。

もう買ってまで新聞を読まなくなってから久しい、久しすぎるところではありますが、それでも時たま新聞を読むと逆にそのベクトルというかその新聞のスタンスが明確に表れて興味深く感じ、内容そのものに引け劣らなかったりするところではあります。

特に朝日新聞はことスタンスという面においては「無い」と、スタンス自体が無いと感じるところであり、風見鶏主義、日和見主義・・・主義としてすら有り得ないのかも知れませんけれども・・・さ加減に満ち溢れていて、朝っぱらからモスバーガーで読むと妙な気分に・・・。

新聞社がその指標として右寄りであったり左寄りであったりするのは、最早どうしようもないと思うながらも、どっちでもないどころか「どこにもない」状態だと悲劇ですらあります。 それは新聞社にとってでもあり、読者にとってでもあり。

この書籍は読んでいてウンザリする部分が多いのですが、根本的疑問として、じゃぁなんでその新聞社に入社したのかというものがあります。 そればかりが頭の中を駆け巡り、まっとうな感想が述べられません。

無論、その新聞社に在籍していたからこそこれだけの内容になるのでしょうけれども、何となく納得がいかないまま読了したのではありました。