水に似た感情
単行本で持っていたのですけれども、恐らく売り払ってしまったのでしょう何処を探しても見つかりませんでしたので、文庫本を買い直しました。
人気作家・モンクは友人のミュージシャンたちとテレビの取材でバリ島を訪れる。撮影はスタートするが、モンク自身の躁鬱と、スタッフの不手際や不協和音に悩むが、呪術師を取材し超常現象を体験した後、モンクも落ち着きスタッフもまとまる。帰国したモンクは親しい友人たちを誘い再びバリを訪れるのだが。リアルに迫りくる幻想体験を通じ、なぜか読むほどに心安らぐ小説。
これ読んで「心安らぐ」人ってどういう人なんだよ〜っていうのが正直なところで、最初にこれを読んだ時、私は鬱のまっただなかで、かなり精神的に危なかった頃でありました。 また私は躁病のケもあるので、なんかもぅやるせない気持ちでしょうがなかったですねぇ、読了後。
でも、今読み直してみると、「心安らぐ」事はありませんけれども(笑)、こんな風な話の流れだったのかぁって再確認なんてしちゃったり、また、当時は一体どういう読み方をしていたんだろうって自分を訝しんじゃうです。
人は島とかお得意のアポーツ、っていう論理は今回読んだ中でもピンと来ず、それよりもなによりも前半の気持ち悪いほどに疾走した雰囲気と、躁病がピークになってしまった部分が興味深い。 躁病の時の万能感とか観念奔逸さって、薬物摂取時のそれとは微妙に違うんですよね。 ただ、上がった分は下がるっていうのは同じだけど。
ともあれ面白い、読み直してみてもやっぱり面白いです。






