幕末剣客伝
明治5年旧暦3月はじめ、東海道浜松宿日暮れどき。軒を連ねる旅籠(はたご)町で狼藉をはたらくごろつきたちの前にヌッと立った1人の土族。元新選組隊士中島登――剣士の体の中を走る熱い血のたぎりは、登を東京へ向かわせた。幕末から明治へかけ、激動の時代を生きた男の生々流転を見事に描く。もう1つの維新史。
津本陽の作品というのを初めて読みました。 どうも最初の印象が悪くて、津本陽を読みたくない病だったんですけれども、いいや取り敢えず読んでみよう、と。
主人公は中島登(のぼり)で、誰?っていう感じなんだけど、新選組の生き残りで明治になって「戦友絵姿」を書いた人。 ほら、かなりデッサン的に危ない新選組隊士の絵(錦絵風)があるでしょ。 あれ書いたのが中島登っていう新選組の生き残りなんですよ。 私、どうもあの絵と「新選組の生き残り」が結びつかなかったんですよね。
そもそも密偵として活躍していた人なんで、表立った感じじゃなかったそう。 そんな中島登の維新後のお話をある程度史実に基づいて書かれたのがこの作品。 子母沢寛あたりを引用しつつ、なかなかのテンポで話は進み、一気に読み通しました。 面白かった。





