軍艦島1975-模型の国-
そういえば前に一寸流行ってた廃虚ブームっていうのはどうなったんだろう。 もし廃れたんだったら嬉しい嬉しい。
廃墟ファンに根強い人気を持つ長崎県・端島、通称“軍艦島”。近年、世界遺産におす声もあり、ブーム再燃の兆しをみせるこの遺跡をフィルムで撮影した超貴重な作品! 撮影は軍艦島が無人化した1年後の1975年。家、学校、病院…島内はまだ人の暮らしの生々しさが残る。アバンギャルドな演出が光る、アートとしても楽しめる一品!
無援舎という、大学の映研グループが製作した軍艦島(端島)閉山直後のフィルムがあるっていうのは話に聞いていたんだけど、この度DVDになったってんで、もう号泣しながら観たのではありました。 30分に満たない本編であります。
昨今の廃虚ブームで軍艦島がまたもや採り上げられ、もうどうしようもなく廃虚というか崩壊化した写真なんかを見て私が思ったのは、そりゃ30年も前のものだし、島なんで潮を考えると腐食とかも甚だしく、全然当たり前過ぎて面白くも何ともないやっていうものでした。
その時は既に「模型の国」のフィルムの存在を「略称連続射殺魔」経由で知っていたので(そう言えば肝心の略称連続射殺魔がDVD化されていないよね)、取り敢えずそんな、閉山直後の軍艦島の様子が知りたかったんです...映像で。
今回それをやっとこさ涙拭き拭き観た訳ですけれども、閉山してから1年だっていうのにその強烈な「死にっぷり」に私は驚愕しました。 当たり前だけど人々は既に居ない、しかも一斉退去の為にもぬけの殻状態っていう、もっと言えば夜逃げに近いニュアンスも映像からは感じられるんです。 路上には、無造作に投げ捨てられて轢かれた人形...。
よく、人の住まない家は直ぐ朽ちるなんて申しますけれども、島全体がもぬけの殻になっちゃってるんで、1年でこの有り様なのだなぁ...って、本当に衝撃的なんですよね。 それを当時ならではの暗黒ちっくなサントラで仕上げちゃってるもんだからこのフィルム、好きモノにはたまらんちんな作品となっております。
もう、全編どうしようもない壊死感が漂ってるんですよ。 エネルギー政策の転換で島が一つ放り出されちゃうんですから、なんとも思い切りの良い話なのではありますけれども、そんな大胆さがあったからこそ、軍艦島が「端島」ではなく今に受け継がれているんだろうなぁ、と思った次第でございます。






