安田講堂 1968‐1969
一九六九年一月、全共闘と機動隊との間で東大安田講堂の攻防戦が繰り広げられた。その記憶はいまもなお鮮烈である。青年たちはなぜ戦ったのだろうか。必至の敗北とその後の人生における不利益を覚悟して、なぜ彼らは最後まで安田講堂に留まったのか。何を求め、伝え、残そうとしたのか。本書は「本郷学生隊長」として安田講堂に立てこもった当事者によって、三七年を経て、始めて語られる証言である。
久しぶりにこういう左寄りの本を買いまして、やっとこさ読了。 著者はあのアイアイの第一人者との事。 アイアイって実物はまさしく悪魔の子みたいなんだけど、その反動なのかイラストにするとやたらとキュートになっちゃうんですよね。 それが魅力♪
...さておき、「安田講堂 1968‐1969」はなかなかに名著、いや迷著。 先ず言えるのが、この本だけ読んでも安田講堂の事件→東大闘争→東大(日大)全共闘については理解しきれない事。 そして「注」がどこにあるのか非常に分かり辛く、探している間にテンションが下がりきってしまう事。
基本的なスタンスとして、当事者による証言という面の裏側に、これまた迷著である佐々淳行の「東大落城-安田講堂攻防七十二時間」に対するルサンチマンが見え隠れしているのが痛々しい。 天皇の言葉を引いて妙な自己正当化するのも、全然筋から外れて頓珍漢。
無論、公平な立場に立って「証言」をしているのではありませんから、全共闘に都合の悪い事なんて書く積もりはさらさらないのでしょうけれども、ここまで自己正当化と申しましょうか「若気の至り」的にまとめられてしまうと苦笑せざるを得ません。 これじゃぁ佐々とあまり変わらなく、結局は東大闘争が陳腐化されてしまい、著者の危惧を著者自らが招いていると言われても仕方がなくなってしまいそうです。
非常に面白い本なのではなありますが、額面取りに受け取るのはどうかな、と思わせる1冊でした。





