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野良猫ロック コンプリートDVD-BOX

delicious はてな この記事をクリップ! | 2007年01月03日12:19 | 編集

野良猫ロック コンプリートDVD-BOX.

 あぁ、全く素晴らしい。 正月明けはこればっかり観ていました。

梶芽衣子をはじめ強烈な個性を放つ豪華キャストを起用して、アウトローたちの破滅的な生き様を描いた70年代カルトシリーズ「野良猫ロック」全5作を網羅したBOX。長谷部安春監督、藤竜也、原田芳雄のインタビューを収録した特典ディスク付き6枚組。

野良猫ロック自体はDVDで「セックス・ハンター」は出ておりましたけれども、昔の修羅雪姫のようにリージョン1でして、まぁそんなこんなでも私買いましたけれども、矢張りリージョン2或いはリージョンフリーで心ゆくまで観たい、という気持ちがありました。 その頃は全然資料がありませんでしたから、セックス・ハンターについての感想がメチャメチャだったなぁ。

それと「ワイルド・ジャンボ」はテレビで観ていて(よくよく考えてみると、あの前野霜一郎が出演されていたんです!)、そうなるともう、どうしても全部DVDで観たい!って思うんですよね、梶芽衣子ファンとしては。

そしたら朗報なのでありまして、何と野良猫ロックシリーズが全作DVD化され、しかもDVDボックスも発売されるとの事。 思わず私、アカネにお便り出しました。 んで、買った訳です。 やぁやぁやぁ買いました。 素敵なお年玉って訳です。

・女番長・野良猫ロック
・野良猫ロック・ワイルドジャンボ
・野良猫ロック・セックスハンター
・野良猫ロック・マシンアニマル
・野良猫ロック・暴走集団'71

1作目の「女番長・野良猫ロック」はホリプロ主体で和田アキ子を売り出そうという仕掛けで作られたプログラム・ピクチャだったのですけれども、梶芽衣子と藤竜也の印象が余りにも強過ぎて、思いっきり和田アキ子なんて脇役状態。 それがそれが痛快。 後は、モップスだのオックスだのアンドレ・カンドレ(!)だのが出演してて、レア過ぎて失禁しそな位です。 高層ビル街になる前の新宿西口も、何とも無法地帯ちっくで素晴らしい。

「ワイルド・ジャンボ」を観ていて気が付いたのが、何気に范文雀が可愛いという事で、この後、梶芽衣子よりも注目して観てしまったりで本末転倒なのかなんなのか。 藤田敏八監督という事で、絶望的なユートピア幻想に満ちあふれた悲惨な青春群像。 かなりイってる前野霜一郎にも注目したいです。

「セックス・ハンター」は最早古典の域に達しているかも知れません。 どれか1作と言われれば、私はこれを推しますです。 屈折して異形となっているストーリーの上に、安岡力也の破天荒な演技と、藤竜也の完成された「あの男」の演技がガチンコでぶつかりあい、最後の砦シーンは全く意味不明でアナーキー(何故に妹を射殺してしまったかに関しては、特典DVDで監督自ら「よくわかんね」的なコメントを吐いてて爆笑です)。

恐らく、「セックス・ハンター」で「野良猫ロック」は完成してしまったのでしょう。 4作目の「マシン・アニマル」は趣を異なる...と言うよりも、実験的...と言うよりも、燃え尽きた先に仕上がった残り火のような静けさと、郷●治(●は金偏に英で「えい」)のキレ具合と梶芽衣子の実の妹らしい太田とも子のシャウトが大変な事になっている異色作中の異色作(ただ、野良猫ロック自体が異色作なので、どうかとも思うけれども)。 今作では藤竜也さんがインテリ風の普通の人(普通に脱走ベトナム兵を海外に逃亡させる人で、眼鏡に色が付いてませんし、海外逃亡の資金はカプセルタイプのLSD500錠だという普通さです←笑)で、これまでの藤さんの位置に郷さんを据えるという「賭け」に出ているのですけれども、郷さんがなかなかバタ臭くて格好良いんです。 サイドカーにビシッ!と手をかけるところがセクシーで(笑)素敵すぎます(笑)。 LSDでトぶシーンもキモくて必見です。

暴走集団'71は英語の題名が「BEAT '71」っていうんですね、かっこいい! 「セックス・ハンター」に引き続いて藤田敏八がメガホンを取り、私が大ファンでもある原田芳雄先生が出演されているという、なんともはや豪華な最終作。 ヒッピーを中心とした当時の風俗(通じて野良猫ロックは当時の風俗をありのままにさらけだしているのでとても興味深い作品だとも言えます)をのほほんと描く前半と、突如ダイナマイトとか出てきて発破しまくる壮絶なラストとの意味不明な対比が、あまりにも虚しくて当時の若者の消耗さ加減を醸し出しているようです。 勿論、唐突にモップスが出てきてトラックの荷台の上で「御意見無用」を熱演する不可解さは残っていて、アナーキーです。 この後すぐに「八月の濡れた砂」が同じく藤田敏八監督で撮影され、日活はロマンポルノ路線へと方向転換していくのですけれども、そんな焦燥感であったり絶望感であったりが、しっかりとフィルムに焼き付けられており、観る者の胸を打ちます。 あ〜そうそう、この作品でのポスター写真で梶芽衣子さんは革の上下を着て髪を横に分けてて、それはそれは素敵で美しいのですけれども、何故か映画本編では革を着ておらず、しかも登場シーンが少なめでガックリさせられるところもあります。

こう、全作通して破滅へ向かっていく若者の様子が描かれているのが野良猫ロックの特徴なのでありまして、観終わった後の気まずさっていうのは何とも言えないところなのですけれども、梶芽衣子の美しさと范文雀の可愛らしさ、そして藤竜也と郷先生のワルっぷりはどうだろう。 決して万人に必見とは言えませんけれども、なるべくだったら観て欲しい!って思います。 どうせ君達、当サイトを定期的に観ている困ったサンなんだから、是非観ておくれよ、とお願いするところです。




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